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ボトルネックの見つけ方と、直す場所を1か所に絞る理由

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全員に「もっと速く」と言って回る。各自は確かに速くなる。全体の納期は変わらない。

これは努力不足ではありません。全体の速さは、いちばん遅い1か所で決まっているからです。そこ以外をいくら速くしても、その手前に物や仕事が溜まるだけになります。

製造の話に聞こえますが、書類の承認、開発、採用、経理の締めでも同じことが起きます。

手順1: 溜まっている場所を探す

いちばん遅い場所は、探さなくても見つかります。その手前に、必ず何かが積み上がっているからです。

「あの人はいつも忙しそう」と全員が言う場所が、だいたいそこです。

手順2: 数を並べて確認する

感覚で決めず、1日あたりの処理数を工程ごとに並べます。ここは1時間もあれば出ます。

並べたとき、次の2つを確認してください。

  1. 明らかに数が少ない工程が1つあるか
  2. 全体の出力(出荷数、完了件数)が、その数とほぼ同じか

2が一致していれば、確定です。その工程が全体の上限を決めています。

手順3: そこを止めない

設備投資や増員の前に、やることがあります。その工程が止まっている時間をなくすことです。

制約になっている場所の1時間は、全体の1時間です。他の工程の1時間とは価値が違います。ここに人と道具を寄せてください。

手順4: 残りは、あえて遊ばせる

ここがいちばん心理的にきついところです。

制約が1日180しか処理できないなら、その手前の工程が260作っても意味がありません。作った80は製品ではなく在庫になり、置き場と管理の手間を増やします。

だから、手前の工程は意図的に手を空けます。

そして必ず、こう言われます。

あそこ、遊んでるじゃないか。稼働率が落ちてる。

手順5: 測る指標を先に変えておく

手順4で潰されないために、これは手順3と同時にやってください。順番を間違えると、3週間で元に戻ります。

工程別の稼働率を主指標にしている限り、全員が自分の工程を回そうとします。それが在庫を作ります。

数字が見える場所にあると、現場のほうから気づきはじめます。上を説得するより、こちらのほうが早いことが多いです。

制約は動く

制約工程を改善すると、そこはもう制約ではなくなります。すると別の場所が新しい制約になります。

これは失敗ではなく、正常な進み方です。終わりがないように見えますが、毎回1か所だけ見ればいいので、全体を同時に改善しようとするより負荷は軽くなります。

まとめ

直す場所は1か所です。それ以外を我慢することが、実務ではいちばん難しい部分になります。