How to
異動を打診されたときに、即答しない
呼ばれて、異動の話をされる。
頭が真っ白になって、気づくと「はい、分かりました」と言っている。部屋を出てから、聞くべきだったことが次々に浮かぶ。
まず知っておいてほしいのは、その場で答える必要はほとんどないということです。
その場で言うこと
1つだけ用意しておいてください。
ありがとうございます。少し整理したいので、いくつか確認させてください。
断ってもいませんし、受けてもいません。これで時間が作れます。
正式な内示ではなく打診の段階なら、たいてい数日は待ってもらえます。「家族とも話したい」は、正当な理由として通ります。
確認する5つ
1. なぜ自分なのか
いちばん重要です。答えによって、この異動の意味がまったく変わります。
- 「経験を買われた」なら、期待されている
- 「立て直してほしい」なら、難所を任されている。評価は上がるが負荷は高い
- 「空きが出たので」なら、単なる補充。次も同じ扱いになりやすい
2. 何を期待されているか
着任して何ができれば成功なのかを聞きます。ここが曖昧なまま行くと、1年後の評価も曖昧になります。
3. どれくらいの期間か
2〜3年で戻る前提なのか、そこで定着させたいのか。会社側も明言できないことがありますが、聞いておくと相手の温度が分かります。
4. 待遇はどうなるか
役職、等級、手当、通勤時間。転居を伴うなら、住宅の扱いと費用負担。
言いにくければ「生活設計に関わるので」と前置きすれば聞けます。
5. 断ったらどうなるか
これは直接は聞きにくいので、言い方を変えます。
これは決定事項でしょうか。それとも相談の段階でしょうか。
答えで、選択肢があるかどうかが分かります。
持ち帰ってから考えること
- 3年後に、この経験がどう効くか。いまの負荷ではなく、積み上がるものを見る
- いまの部署に、あと何年いられるか。動かなくても環境は変わります
- 家族の生活がどう変わるか。転居や勤務時間が変わるなら、ここが最大の変数です
- 断った場合、次の打診はいつ来るか。来ない可能性もあります
受けたほうがいい場合
- いまの仕事で、もう学ぶことが増えていない
- 異動先で、いまはない経験が積める
- 社内で人脈が広がる。40代以降はこれが効きます
慎重に考えたほうがいい場合
- 説明が「なぜ自分か」に答えていない
- 期待される成果が曖昧なまま、責任だけ重い
- 家族の生活が大きく変わり、そこに合意がない
- 体調に不安がある時期
断るときの言い方
拒否ではなく、条件と時期の話にすると角が立ちません。
いまの案件が◯月に区切りがつくので、そのあとであれば
家庭の事情で、あと1年は通勤時間を増やせない
ただし、就業規則や雇用契約で異動の範囲が定められている場合、業務命令として断れないこともあります。不利益が大きい、あるいは合意した勤務地の範囲を超えるといった事情があるなら、労働組合や社内の相談窓口、労働基準監督署に確認してください。個別の事情で判断が変わるので、ここで書ける一般論を超えます。
まとめ
- その場で答えない。「確認させてください」で時間を作る
- なぜ自分か、何を期待されているか、期間、待遇、決定事項かを聞く
- いまの負荷ではなく、3年後に積み上がるもので判断する
- 断るときは拒否ではなく、条件と時期の話にする