Learning
英語をやり直すとき、最初に決めるのは教材ではない
英語をやり直そうと思って、まず教材を探す。評判のいいアプリを入れて、単語帳を買って、3週間で開かなくなる。
これを何度か繰り返している人は多いはずです。そして毎回、教材を変えて再挑戦している。
続かない原因は教材ではありません。使う場面が決まっていないことです。使わないものを覚え続けられる人は、ほとんどいません。
1. いつ使うのかを、先に書く
学習法より先に、これを1行で書いてください。
- 海外拠点との定例会議で、聞き取れずに黙っている時間をなくしたい
- 英語のマニュアルや仕様書を、翻訳にかけずに読めるようにしたい
- 求人の応募条件にあるスコアを、来年の春までに満たしたい
- 取引先とのメールを、毎回30分かけずに書けるようにしたい
書けないなら、それが答えです。いま英語は必要ではありません。やめても問題ないし、必要になってから始めるほうが早く進みます。
「いつか役に立ちそう」で始めた勉強は、忙しくなった週に必ず後回しになります。当然です。急ぎでないからです。
2. 4技能を全部やらない
上で書いた場面に、必要な技能は1つか2つしかありません。
| 使う場面 | 要るもの | 後回しでよいもの |
|---|---|---|
| 会議で聞き取る | リスニング、その分野の語彙 | writing、発音の美しさ |
| 資料を読む | 読解、専門用語 | listening、speaking |
| メールを書く | 定型表現、writing | listening、speaking |
| スコアを取る | 試験形式への慣れ | 試験に出ない範囲すべて |
全部やろうとすると、1つあたりの時間が薄まって、どれも伸びません。伸びないと、やめます。
3. 教材は、範囲が狭いものを選ぶ
網羅的な教材は、良い教材です。ただし、終わりません。
選ぶ基準は次の3つで足ります。
- 1か月で1周できる量か。終わった経験が次に繋がります。分厚い本の3割で止まると、次も同じことをします
- いま決めた場面と重なるか。会議で聞き取りたい人が、旅行英会話をやっても近づきません
- 電車で開けるか。机に座らないと使えない教材は、平日に使えません
4. 週に1回、実際に使う日を作る
ここが最も抜けます。入れるだけの期間が長いと、伸びている実感がないまま数か月が過ぎます。
- 会議で1回だけ英語で質問する。準備した1文でよい
- 翻訳にかける前に、まず自分で読んでみる。答え合わせに翻訳を使う
- メールの下書きを、テンプレートを見ずに1通書く
失敗しても構いません。使ってみて足りなかったものが、次に覚えるべきものです。これが分かると、教材選びで迷わなくなります。
やらないほうがいいこと
- 教材を増やす。止まったときに教材を変えると、また最初の3割をやることになります
- 毎日1時間と決める。できなかった日に自己嫌悪が来て、そこで終わります。15分のほうが続きます
- 発音や文法の完璧さから入る。相手は内容を聞いています
- 学生時代の記憶と比べる。使える時間も目的も違います。同じやり方をする必要はありません
まとめ
- 続かない原因は教材ではなく、使う場面を決めていないこと
- いつ使うかを1行で書く。書けないなら、いまは必要ない
- 4技能を全部やらない。場面に要るものだけに絞る
- 教材は1か月で1周できる範囲のものを選ぶ
- 週1回、実際に使う。足りなかったものが次の課題になる
英語ができるようになりたいのか、特定の場面で困らなくなりたいのか。後者なら、必要な量はかなり少なくて済みます。