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生成AIを仕事で使い始めるときの、最初の一歩
先にお断り
会社の情報をどこまで外部サービスに入力してよいかは、勤務先の規程で決まります。この記事の内容より、自社のルールが優先されます。使い始める前に必ず確認してください。
「AIに仕事を奪われる」という話と「使いこなせば10倍速くなる」という話の両方を聞いて、どちらにも動けないまま1年が過ぎた。
一度は開いてみたけれど、何を聞けばいいのか分からなくて閉じた。そういう人が、たぶんいちばん多い。
触れない原因は、難しさではありません。何に使うかを決めていないことです。道具だけ持っていても、用事がなければ使いません。
最初に選ぶ作業の条件
すごい使い方から入ると、続きません。最初の1つは、次の3つを満たすものにしてください。
- 毎週やっている。頻度が低いと、使い方を覚える前に忘れます
- 出てきた結果の良し悪しを、自分で判断できる。自分が分かっている領域でないと、間違いに気づけません
- 間違っても被害が小さい。下書きや叩き台の段階で使う
この3つを満たす作業は、たいてい地味です。地味でいい。
具体的にどこから
- 長い文章を短くする。議事録、長いメール、資料の要点。自分が中身を知っているので、おかしければすぐ分かります
- 資料の構成案を出させる。白紙から書き始めるより、直すほうが早い。最初の1行が出ないときの詰まりが消えます
- 言いにくいことの下書き。断りのメール、催促、指摘。角の立たない言い方の案を複数出させて、自分で選ぶ
- 調べ物の当たりをつける。ただし、出てきた内容は必ず一次情報で確認する
指示の出し方は、後輩に頼むときと同じ
うまくいかないときの原因は、たいてい指示が短いことです。
× この資料をまとめて
○ 部長への報告用に、この議事録から決まったことと次の担当だけ抜き出して。箇条書きで5行以内。
誰に出すのか、何のために、どの形式で、どれくらいの長さか。後輩に頼むときに言うことを、そのまま書けば足ります。特別な書き方を覚える必要はありません。
一発で決まらないのが普通です。出てきたものを見て「もっと短く」「その部分だけ詳しく」と足していくほうが早い。
気をつけること
ここは飛ばさないでください。
- 会社の規程を先に確認する。外部サービスへの入力を禁止している会社、指定のツールだけ許可している会社があります。知らずに使うと、成果より問題のほうが大きくなります
- 顧客名、個人情報、未公開の数字は入れない。入れる必要がある場合は、伏せ字にするか、社内で許可されたツールを使う
- 事実は必ず自分で確認する。もっともらしく間違えます。特に、法律、制度、統計、固有名詞、数字。自分が知らない分野ほど危ない
- そのまま提出しない。読まずに出したものは、読まずに出したと分かります
やらないほうがいいこと
- プロンプト集を集める。集めている間は使っていません。1つの作業で10回試すほうが早い
- いきなり大きい仕事で試す。失敗したときに、二度と使わなくなります
- 使えなかった1回で結論を出す。指示の出し方の問題であることがほとんどです
- 社内で言いふらす。規程が整理されていない会社では、先に確認したほうが安全です
まとめ
- 触れない原因は難しさではなく、何に使うか決めていないこと
- 最初の1つは、毎週やる/自分で良し悪しが分かる/間違っても被害が小さい作業
- 指示は、後輩に頼むときと同じ具体さで書く
- 会社の規程を先に確認する。個人情報と未公開の数字は入れない
- 事実は自分で確認する。知らない分野ほど危ない
1つの作業が10分短くなれば、それで十分です。10倍速くなる話は、そのあとに考えれば間に合います。