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折れてしまったあとに読む本
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折れそうなときと、折れたあとでは、必要なものが違います。
折れそうな段階なら、対処法が効きます。休み方を変える、仕事を減らす、相談する。まだ手が動くからです。
折れたあとは、そのどれもできません。本を読んで前向きになりましょう、という話が一番きつい時期です。ここに置くのは、その時期のための本です。
先に、本より優先すること
次のどれかに当てはまるなら、読書より先に人に会ってください。産業医、かかりつけ医、自治体の相談窓口、いずれでもかまいません。
眠れない日が2週間以上続いている/食欲がない、体重が落ちた/これまで楽しめたことが何も楽しめない/朝、体が動かない/消えてしまいたいと思うことがある
本は治療の代わりになりません。ここから先は、受診と並行して、あるいはそこまでではないけれど戻れない、という時期の話です。
この時期に向かない本
先に外すものを書いておきます。
- 成功者の自伝。回復してから読むと効きますが、いま読むと落差で削られます
- 習慣術、時間術。できない自分の証拠が増えるだけです
- 「すべては自分の心が原因」と説く本。理不尽な扱いを受けた直後に読むと、追い打ちになります
回復期に入ってからなら、どれも役に立ちます。順番の問題です。
意味が分からなくなったとき
夜と霧 新版
こんな夜に。努力や誠実さが結果に結びつかない経験をして、何を信じればいいか分からなくなったとき。
精神科医である著者が、強制収容所での体験を心理学者の目で記録した本です。人は状況を選べなくても、その状況にどう向き合うかは選べる、という一点が中心にあります。自己啓発書のような励ましはなく、淡々としています。その淡々とした調子が、感情を煽られたくない時期には合います。
合わないかもしれない人:扱う題材が重く、体力を使います。いま気力が底にあるなら、少し戻ってから開いてください。自分の状況と収容所を比べる必要はまったくありません。
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頭のなかで同じことを繰り返してしまうとき
反応しない練習
こんな夜に。言われたことが頭から離れず、夜中に何度も再生してしまうとき。
仏教の考え方を、宗教の話ではなく心の扱い方として整理した本です。良し悪しを判定しないこと、反応する前に「いま自分は反応している」と気づくこと。1項目が短く、順番に読まなくても成立するので、集中が続かない時期でも読めます。
合わないかもしれない人:論理的な根拠や研究データを求める人には物足りません。
Amazonで探す 1項目5分。少しずつ
嫌われる勇気
こんな夜に。折れた原因が、特定の人との関係にあるとき。相手の評価が頭から離れないとき。
課題の分離という考え方が中心にあります。これは誰の問題なのかを切り分ける道具で、相手がどう思うかは相手の課題だ、という線引きができるようになります。対話形式なので、説教されている感じが薄いのも、この時期には向いています。
合わないかもしれない人:承認欲求を明確に否定するので、いま認められたい気持ちが強いときには反発が出ます。
読めない日のこと
この時期は、1ページも読めない日があります。
それは悪いことではありません。本を開けなかったことを、また一つの失敗として数えないでください。積み上がるのは自己評価の低下だけです。
読めない日は読まない。買っておいて、読めるようになるまで置いておく。それで十分です。
戻ってきたら
少し動けるようになったら、原因の切り分けに進めます。何に消耗していたのかが分かると、同じ場所で二度折れる確率が下がります。