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「数字は人格」と「儲ける社長のPDCAのまわし方」、同じ著者の2冊をどちらから読むか
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同じ著者の本を2冊読むと、どちらを先に読めばよかったのか、あとで分かります。小山昇さんの『数字は人格』と『儲ける社長のPDCAのまわし方』は、まさにそういう2冊です。
どちらも中小企業の経営者が書いた、現場の運用の本です。ただ、扱っているものが違います。『数字は人格』は「何を見るか」の本、『PDCA』は「どれくらいの頻度で見るか」の本です。
2冊の違い
| 数字は人格 | 儲ける社長のPDCAのまわし方 | |
|---|---|---|
| 扱うこと | どの数字を、どの頻度で、誰が見るか | 計画の精度ではなく、回転の速さ |
| 効く場面 | 仕事を感覚でしか語れていない。数字で詰められて答えられなかった | PDCAという言葉だけが飛び交って、何も回っていない |
| 向く立場 | 小さなチームを持っていて、数字の切り方を考えている人 | 計画を立てるところで力尽きる人。報告だけで終わる会議にいる人 |
| 気をつけること | 断定的な語り口。中小企業の経営が前提 | 精神論に見える箇所。決裁権のない立場では実行できない部分がある |
どちらから読むか
基準は、いま自分の部署で、誰も見ていない数字があるかどうかです。
- 何を見ればいいのか、分からない。→『数字は人格』から。見る対象を絞ってくるので、「どれを見ればいいか分からない」というつまずきが解けます
- 見る数字は決まっている。確認が月1回で、間に合っていない。→『PDCA』から。月1回の確認を週1回に変えられないか、を考える本です
両方に当てはまる人は、先に『数字は人格』です。何を見るかが決まらないまま頻度だけ上げると、見る必要のない数字を、速く見るだけになります。
1冊目の候補
数字は人格
こんな夜に。自分の仕事を、いつも感覚でしか語れていないと気づいたとき。上司に数字で詰められて、答えられなかったとき。
中小企業の経営者が、現場で数字をどう使っているかを書いた本です。会計の理論ではなく運用の話で、どの数字を、どの頻度で、誰が見るかまで具体的に出てきます。数字が苦手な人が最初につまずくのは計算ではなく、どれを見ればいいか分からないところです。ここが解けます。
合わないかもしれない人:断定的な語り口が苦手な人。大企業の一担当者には遠く感じる箇所があります。会計や簿記の知識そのものを学びたい人。
儲ける社長のPDCAのまわし方
こんな夜に。計画を立てるところまでで終わってしまうとき。週次や月次の会議が、報告だけで終わっているとき。
PDCAを、計画の精度ではなく回転の速さで捉えた本です。立派な計画を立ててから動く進め方を明確に否定しています。多くの場合、止まっているのはPではなくCとAです。そこに気づけます。
合わないかもしれない人:精神論に見える箇所があります。そこで止まる人には向きません。決裁権のない立場では、そのまま実行できない部分があります。
経営者の本を、課や係の単位に読み替える
どちらも経営者向けに書かれています。そのまま真似ようとすると、権限がなくて止まります。次のように読み替えてください。
- 全社の話は、自分の課・係の話に置き換える。全社的な仕組みづくりの章は、権限のない立場では実行できないので飛ばして構いません
- 『数字は人格』では、いま誰も見ていない数字を1つ探す。それが見つかった時点で、この本の役目は半分終わっています
- 『PDCA』では、計画の作り方の章は軽く流す。回す頻度の話に時間をかけて、月1回の確認を週1回に変えられないかを考える。それだけで元は取れます
読む前に、確かめられること
同じ著者の2冊なので、語り口が合うかどうかは、どちらか1冊で分かります。書店で数ページ読んで、断定的な調子が受け付けないなら、2冊とも合いません。
逆に、買う前にできることもあります。自分の部署で毎月出している数字を思い出して、何のために出していて、誰が見ているのかを言えるかを確かめてください。言えるなら『数字は人格』の主張の半分はすでに実行できています。月1回でやっている確認を週1回に変えられるなら、『PDCA』を読まずに今週から始めて構いません。
まとめ
- 『数字は人格』は何を見るか、『PDCA』はどの頻度で見るか
- 迷ったら、先に『数字は人格』
- 経営者向けの本なので、課や係の単位に読み替える
- 全社の仕組みづくりの部分は、権限がなければ飛ばしていい