How to
上からの無理な依頼を、部下に伝えるときの順番
部長から、無理な依頼が下りてきた。来週の水曜までに、新しい資料を作ってほしい。いまの業務に、上乗せだ。
気持ちは、「無理だ」です。ただ、断れない。そして、部下に頼むしかない。ここで言い方を間違えると、上から受けた苦しさが、そのまま、部下に移ります。
1. 背景を、添える
依頼だけを、部下に流さないでください。
- 誰が、何のために必要としているか
- なぜ、いまなのか
- この資料は、どこで使われるのか
背景が分かれば、部下は、優先順位と、品質の目安を、自分で判断できます。「とにかく、やってくれ」では、作業の意味が見えません。
2. 無理さを、隠さない
「上から言われたから」と言うと、責任を逃れているように聞こえます。かといって、「楽勝だよ」と言うと、嘘になります。
事実だけを、言います。
「部長から来た依頼で、水曜までに必要だ。いまの仕事に加えて、負担が増えるのは分かっている。優先順位を、一緒に見直したい」
自分も、苦しいことを、隠しません。ただし、不満をぶつけるのではなく、状況を共有します。
3. 受けた範囲を、確認する
上から来た依頼は、広すぎることがあります。部下に流す前に、自分が受けた範囲を、確かめます。
- 「全部」ではなく、最低限必要なのは、どこまでか
- 見た目を整えるのか、数字だけでいいのか
- 期限は、動かせるか
これを、上に戻して聞きます。聞くのは、自分の仕事です。部下に聞かせては、いけません。
4. 部下の仕事を、何か外す
新しい依頼を足すなら、何かを減らします。
- 「この依頼を入れるので、◯◯は来週に回していい」
- 「◯◯の定例は、今週は、飛ばしていい」
これができるのは、管理職だけです。足すだけで、外さないなら、部下に、全部をかぶせているのと同じです。
上に、戻す条件を決める
どこまで受けて、どこから上に戻すかを、先に決めておきます。
- 部下が、期限に間に合わないと判断したら、前日に自分に言う
- 自分が、上に説明し直す
部下には、「無理なら、言っていい」と伝えます。無理だと言える状態にしておくことが、板挟みの管理職の、一番の仕事です。
やらないほうがいいこと
- 上の悪口を、言う。部下は、その上司の下でも、働いています
- 黙って、自分で抱える。続かないうえに、部下には、状況が見えません
- 「頑張って」で、終わる。何を減らすかが、ありません
まとめ
- 依頼だけでなく、背景と目的を添える
- 無理さは隠さず、事実として共有する
- 受けた範囲と期限は、上に確認する。聞くのは自分の仕事
- 足すなら、何かを外す。無理なら言っていい、と伝える