How to
年上の部下に、遠慮せず指示を出すときの伝え方
年上の部下がいる。経験も知識も、自分より豊富だ。だから、指示を出しにくい。「お任せします」「やりやすいように進めてください」と言ってしまう。
敬意のつもりです。ただ、受け取る側には、こう聞こえることがあります。「特に期待していることはない」。
遠慮と敬意は、別のものです。
1. 役割を、言葉にして渡す
「お任せします」の代わりに、何を期待しているかを言います。
- 「この案件の、先方との窓口をお願いしたい。期待しているのは、先方の担当者が不安にならないことです」
- 「新人2名の育成をお願いしたい。月に1回、進み具合を教えてください」
年下から役割を指定されることに、抵抗を感じる人もいます。それでも、役割が曖昧なほうが、居場所のなさを感じさせます。
2. 敬語は変えず、中身を具体にする
丁寧な言葉は、そのままでいい。変えるのは、中身の細かさです。
- ×「できるだけ早めにお願いします」
- ○「金曜の午前までに、A4で1枚にまとめてください」
具体に言うことは、失礼ではありません。相手の時間を使わせない、という配慮です。
3. 経験を使う場所を、指定する
経験が豊富な人ほど、使われる場所がないと、黙ります。
- 「この件は、過去の経験から見て、危ないところを教えてください」
- 「新しい進め方を決める前に、昔うまくいかなかった例があれば聞かせてください」
知っていることを聞くのではなく、その人でなければ分からないことを聞く。これが、遠慮せずに頼る一番自然な形です。
4. 意見が合わないとき
結論と理由を、分けて扱います。
- 理由は聞く。「なぜそう思いますか」
- 結論は、自分が出す。「今回は、こちらで進めます」
- 後で、結果を一緒に見る。「やってみて、どうだったか教えてください」
結論を出す役割は、年齢と関係なく、役職にあります。理由を聞いたうえで決めれば、相手の立場も保てます。
やらないほうがいいこと
- 頼まずに、自分で抱える。年上だから気が引ける、で自分が倒れます
- 人前で、試すように質問する。知識を確かめる質問は、年下からはされたくありません
- 年齢を話題にする。役割の話に、年齢は要りません
まとめ
- 「お任せします」は、期待していないように聞こえることがある
- 役割を言葉にし、中身は具体にする。敬語は変えなくていい
- 経験は、その人でなければ分からないことに使ってもらう
- 意見が合わなければ、理由は聞き、結論は自分が出す