How to
プロスペクト理論。「損したくない」気持ちが、職場の判断を動かす
プロスペクト理論は、人が不確実な状況でどう選ぶかを説明する理論です。カーネマンとトヴェルスキーが提唱し、カーネマンはのちにノーベル経済学賞を受けました。
3つの基本
1. 損失回避
- 得る喜びより、失う痛みのほうが大きく感じる
- 目安として、同じ額でも損は得の約2倍に感じるとされる
2. 参照点
- 絶対額ではなく、「今の状態からの増減」で判断する
- 給与が上がっても、期待より低ければ損に感じる
3. 確実性の好み
- 利益が見込めるときは、確実な方を選びやすい
- 損が見込めるときは、賭けに出て取り戻そうとしやすい
職場での現れ方
- 新しいツールの導入に、使いにくくなる損を恐れて反対する
- 赤字の事業を、「取り戻せるかも」とやめられない
- 評価制度の変更で、下がる人の声のほうが大きい
活かし方
提案するとき
- 変えて得られるものだけでなく、「変えないと失うもの」も示す
- 変化で失うものを、先に認めて補う
- 「慣れた画面は、1か月は並行して使えます」
反対されたとき
- 反対を「抵抗」と決めつけず、「何を失うと感じているか」を聞く
- 損を小さく・見える形にして返す
自分の判断で
- 損を取り戻すための賭けに、気をつける
- 「今日から始めるなら、これを選ぶか」と問う
まとめ
- 人は、得より損を大きく感じる
- 参照点が変わると、同じ結果でも感じ方が変わる
- 反対の裏にある「失うもの」を聞く