計測器メーカーの営業課長が、一社に力を寄せて、横へ広げた話
十社に、薄く通って、一社も、決まらなかった。一社に、三か月、寄せたら、道が、開けた。
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計測器メーカーの、課長、久保田は、二十七年、同じ会社に、勤めていた。
転職の、話が、出るたびに、思った。
自分には、社外で、通じるものが、ない。
この会社の、やり方しか、知らない。
そんなとき、人材会社の、友人と、昼食を、した。
友人は、言った。
「紙に、書いてみて。やってきた、仕事を」
久保田は、夜、書き出した。
過去十年の、仕事。
計測器の、校正の、手順書を、作った。
十人規模の、品質改善を、取りまとめた。
クレームで、取引先に、出向いた。
新人の、教育を、三年、担当した。
書いてみると、意外と、あった。
三つの棚に、分けた。
仕事の進め方。段取りと、調整。
人との関わり。育成と、クレーム対応。
専門知識。計測と、品質の、基準。
友人に、見せた。
友人は、言った。
「この、品質の、基準を、説明できる人は、少ない。中小の、製造業は、欲しがる」
久保田は、驚いた。
「社内では、当たり前だった」
「当たり前は、社外では、価値になる」
久保田は、すぐに、辞めたわけでは、ない。
ただ、気持ちが、変わった。
週末に、友人の、紹介で、中小の、工場の、勉強会に、顔を、出した。
話すと、質問が、次々と、出た。
久保田は、手帳に、書いた。
当たり前は、社外では、価値になる。
その下に、足した。
棚卸しは、十年分、書く。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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キャリアの話を先に並べています。
十社に、薄く通って、一社も、決まらなかった。一社に、三か月、寄せたら、道が、開けた。
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