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Story

設計課長が、専門用語を相手の言葉に直して、経営会議を通した話

産業機械メーカー 設計課長・40代後半 人間関係

産業機械メーカーの、設計課長、後藤は、設備投資の、提案を、経営会議に、出した。

冗長化。可用性。リードタイム。

資料は、専門用語で、埋まっていた。

説明を終えると、社長が、言った。

「結局、何が、変わるんだ」

後藤は、言葉に、詰まった。

提案は、見送りになった。


後日、後藤は、社長の、会議での発言を、思い出した。

社長は、いつも、同じ言葉を、使っていた。

「止まらない工場」

「納期を守る」

「お客様を、待たせない」

後藤は、メモを、取った。

社長の言葉を、拾った。


再提案の、資料を、作り直した。

「冗長化」は、「予備を持っておくこと」。

「可用性」は、「止まらないこと」。

「リードタイム」は、「注文から届くまでの日数」。

たとえも、変えた。

「飛行機の、エンジンは、二つあります。片方が止まっても、飛び続けられます。この投資は、それと同じです」

経営者の、関心に、合わせた。


二回目の、経営会議。

後藤は、言った。

「この投資で、工場は、止まりにくくなります。納期遅れによる損失が、年間、二千万円、減ります」

社長は、頷いた。

「分かりやすい。進めてくれ」

提案は、通った。


会議の後、後藤は、手帳に、書いた。

相手の言葉を、拾う。

その下に、足した。

正確さは、捨てずに、言葉を、直す。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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