悩みのテーマ 傾聴・質問・離職防止 関連 質問の方法(クローズド・オープン)

Story

学習塾の教室長が、「〜よね」と聞くクセをやめて、講師の本音を聞けた話

学習塾 教室長・40代後半 人間関係

学習塾の教室長、真鍋は、講師会議で、聞いた。

「新しい、教材の進め方で、問題ないよね」

講師たちは、頷いた。

「はい」

「分かりました」

全員が、同意した。

真鍋は、安心して、会議を、終えた。


一か月後、生徒の、成績が、伸びていないことに、気づいた。

保護者から、問い合わせも、増えた。

真鍋は、講師の、一人、吉野に、聞いた。

「新しい教材、うまくいっていないのか」

吉野は、少し、ためらって、答えた。

「実は、進度が、速すぎて、ついてこられない子が、多いんです」

真鍋は、目を、見開いた。

「なぜ、会議で、言わなかった」

吉野は、困ったように、笑った。

「教室長が、問題ないよね、と、聞かれたので」


その夜、真鍋は、自分の、聞き方を、振り返った。

問題ないよね。

いいよね。

これで、いこうね。

全部、答えが、決まっていた。

誰も、違うとは、言えない。

真鍋は、ノートに、書いた。

私は、本音ではなく、同意を、聞いていた。


翌週の、講師会議で、真鍋は、聞き方を、変えた。

「新しい教材について、良い点と、気になる点を、それぞれ、教えてください」

講師たちは、顔を、見合わせた。

沈黙が、続いた。

真鍋は、一言、足した。

「本音を、聞きたいので、率直に、お願いします。反対意見も、先に、聞いておきたい」

吉野が、手を、挙げた。

「進度が、速すぎる、と思います。特に、中学一年生の、クラスで」

別の講師も、続いた。

「私も、同じです」


意見が、次々と、出た。

真鍋は、遮らずに、メモを、取った。

「ありがとう。大事なことを、聞けた。進度の、調整を、検討する。決まったら、理由を、伝える」

翌月、進度を、見直した。

成績は、少しずつ、戻っていった。

真鍋は、手帳に、書いた。

〜よね、は、誘導になる。

その下に、足した。

聞いて、本音が出たら、まず、ありがとう。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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