保育園の園長が、保育士に「十点満点で何点」と聞いた話
「大丈夫です」と言う人の、本当の状態が、分からなかった。
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不動産仲介の課長、杉山は、部下の、大塚に、聞いた。
「お客様への、返事、どうする」
大塚は、腕を、組んだ。
「そうですね。うーん」
三分、経った。
杉山は、待った。
五分、経った。
「少し、考えます」
大塚は、そう言って、席に戻った。
その日の、夕方になっても、返事は、出ていなかった。
お客様は、他社にも、問い合わせて、いる。
杉山は、焦った。
同じことが、先月も、あった。
杉山は、昼休みに、先輩課長の、中野に、相談した。
「うちの大塚が、決めきれなくて」
中野は、コーヒーを、置いた。
「どうする、って聞いて、いないか」
「聞いてる」
「それは、広すぎる。選択肢と、期限を、添えてみろ」
翌日、別の、案件で、杉山は、試した。
「大塚、この物件は、値下げ交渉を、受けるか、断るか、どちらにする」
大塚の、顔が、少し、緩んだ。
「受ける、かもしれません」
「私は、受けるほうを、お勧めする。理由は、お客様が、他社と、比べているからだ」
「なるほど」
「今日の、十七時までに、決めてもらえるか」
「はい。やります」
十五分後、大塚は、杉山の席に、来た。
「受ける、方向で、いきます。ただ、下げ幅は、三十万円までにしたいです」
杉山は、頷いた。
「それで、いこう」
決めたのは、大塚、だった。
選択肢と、期限があった、だけで、迷いが、減った。
その後、杉山は、聞き方を、変えた。
どうする、ではなく、二つ。
期限を、必ず、添える。
自分の、お勧めも、言う。
三か月後、大塚は、自分から、二択を、持って、くるようになった。
「課長、AとB、どちらがいいでしょうか。私は、Aだと、思います」
杉山は、笑った。
「その、聞き方が、いい」
杉山は、手帳に、書いた。
決めてほしいときは、二択と、期限。
その下に、足した。
迷う人には、選びやすい形を、渡す。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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