悩みのテーマ 傾聴・質問・離職防止 関連 質問の方法(クローズド・オープン)

Story

不動産仲介の課長が、迷う部下に「二択と期限」で聞いた話

不動産仲介 課長・40代後半 人間関係

不動産仲介の課長、杉山は、部下の、大塚に、聞いた。

「お客様への、返事、どうする」

大塚は、腕を、組んだ。

「そうですね。うーん」

三分、経った。

杉山は、待った。

五分、経った。

「少し、考えます」

大塚は、そう言って、席に戻った。


その日の、夕方になっても、返事は、出ていなかった。

お客様は、他社にも、問い合わせて、いる。

杉山は、焦った。

同じことが、先月も、あった。

杉山は、昼休みに、先輩課長の、中野に、相談した。

「うちの大塚が、決めきれなくて」

中野は、コーヒーを、置いた。

「どうする、って聞いて、いないか」

「聞いてる」

「それは、広すぎる。選択肢と、期限を、添えてみろ」


翌日、別の、案件で、杉山は、試した。

「大塚、この物件は、値下げ交渉を、受けるか、断るか、どちらにする」

大塚の、顔が、少し、緩んだ。

「受ける、かもしれません」

「私は、受けるほうを、お勧めする。理由は、お客様が、他社と、比べているからだ」

「なるほど」

「今日の、十七時までに、決めてもらえるか」

「はい。やります」


十五分後、大塚は、杉山の席に、来た。

「受ける、方向で、いきます。ただ、下げ幅は、三十万円までにしたいです」

杉山は、頷いた。

「それで、いこう」

決めたのは、大塚、だった。

選択肢と、期限があった、だけで、迷いが、減った。


その後、杉山は、聞き方を、変えた。

どうする、ではなく、二つ。

期限を、必ず、添える。

自分の、お勧めも、言う。

三か月後、大塚は、自分から、二択を、持って、くるようになった。

「課長、AとB、どちらがいいでしょうか。私は、Aだと、思います」

杉山は、笑った。

「その、聞き方が、いい」

杉山は、手帳に、書いた。

決めてほしいときは、二択と、期限。

その下に、足した。

迷う人には、選びやすい形を、渡す。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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