「お客様に寄り添う」を、場面と数字に直した部長が、現場を動かした話
誰も反対しない言葉は、誰も動かさない。三コールと、当日十八時、という言葉に、直した。
読むStory
通信機器メーカーの、開発課長、内山の、会議は、評判が、よかった。
「いい会議でしたね」
参加者は、そう言って、帰る。
だが、一か月後、何も、進んでいない。
「あの件は、どうなった」
「誰が、やるんでしたっけ」
内山は、いつも、そこで、固まった。
ある日、部長に、言われた。
「会議の価値は、終わった後の動きで、決まる」
内山は、頷いた。
「最後の五分を、使ったらいい」
次の会議から、内山は、終わりの、五分を、取った。
まず、決まったことを、読み上げる。
「新しい検査方式を、導入します」
次に、担当と、期限を、確認する。
「担当は、清水さん。期限は、来月十日です」
決まらなかった点も、挙げた。
「予算の件は、決まっていません。決める人は、私。来週の火曜までに、決めます」
書記が、画面に、表を、出した。
決定。担当。期限。
その場で、本人に、確認した。
「これで、合っていますか」
清水が、頷いた。
会議の直後、内山は、メモを、送った。
件名に、日付と会議名を、入れた。
一か月後、新しい検査方式は、導入されていた。
予算の件も、決まっていた。
部長が、言った。
「今月は、動きが、速いな」
内山は、手帳に、書いた。
終わり方が、会議の価値を決める。
その下に、足した。
未決事項にも、決める人と期限をつける。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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