「お客様に寄り添う」を、場面と数字に直した部長が、現場を動かした話
誰も反対しない言葉は、誰も動かさない。三コールと、当日十八時、という言葉に、直した。
読むStory
家具メーカーの、商品企画課長、大橋は、新商品の、企画会議を、開いていた。
アイデアは、出る。
だが、出た瞬間に、誰かが、言う。
「それは、コストが、合わない」
「前に、失敗した」
発言は、少なくなり、会議は、静かに、なる。
先輩の、桜井が、言った。
「広げながら、絞ろうとしているな」
大橋は、頷いた。
「出した端から、批判される」
桜井は、言った。
「発散と収束を、時間で分ける」
次の会議で、大橋は、冒頭で、言った。
「今日は、三つに、分けます。まず、十分、広げる。次に、整理。最後に、絞る」
「広げる十分は、批判も、実現性の話も、禁止です」
付箋を、配った。
問いは、一つ。
「三十代の単身者が、今、困っている収納は」
三分、各自、書く。
壁に、付箋が、四十枚、並んだ。
似たものを、集めた。
グループに、名前をつけた。
重複は、まとめた。
次に、基準を、決めた。
費用、期間、独自性。
ドット投票で、三案に、絞った。
最後に、決める人、部長が、一案を、選んだ。
会議は、六十分で、終わった。
部長が、言った。
「今日は、案が、多かった」
大橋は、手帳に、書いた。
広げる時間と、絞る時間を、分ける。
その下に、足した。
基準は、先に、決める。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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