定年後に、月数万円を稼ぐ道を、経験から探した課長の話
大きく稼ぐ必要は、なかった。小さな収入と、役割が、暮らしを、変えると、知った。
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化学メーカーの、技術課長、秋山は、定年まで、あと、一年だった。
その後も、働き続ける、つもりだった。
だが、制度を、詳しくは、知らなかった。
何となく、同じ仕事を、続けられると、思っていた。
ある日、先輩が、再雇用の、後、言った。
「想像と、ずいぶん、違ったよ」
秋山は、気になった。
人事に、聞いた。
「参考のために、制度を、教えてください」
担当者は、資料を、出してくれた。
五つの点を、確認した。
対象。希望すれば、全員が、対象。
雇用形態。嘱託社員。
給与。定年前の、およそ、五割。
仕事内容。担当は、会社が、決める。
期間。一年更新。六十五歳まで。
秋山は、給与の、五割に、驚いた。
想像では、七割と、思っていた。
次に、先輩に、聞いた。
「再雇用で、よかったことと、困ったことは」
先輩は、答えた。
「よかったのは、責任が、軽くなって、体が、楽なこと。困ったのは、仕事内容が、変わったこと。技術の、現場から、離れた」
秋山は、メモを、取った。
人間関係の、変化も、聞いた。
後輩が、上司に、なる。
その点は、割り切るしか、ないと、先輩は、言った。
家族とも、共有した。
妻に、収入の、変化を、伝えた。
「五割に、なる。年金の、受給開始は、まだ、先だ」
妻は、少し、考えて、言った。
「生活費を、見直そう。働く日数も、減らせる、のかな」
家の、ことの、分担も、話し合った。
秋山は、人事に、希望を、伝えた。
「できれば、技術の、現場に、近い仕事が、したい」
人事は、「検討します」と、答えた。
半年前までに、意思表示が、必要な、ことも、分かった。
秋山は、手帳に、書いた。
対象、形態、給与、仕事内容、期間。
その下に、足した。
一年前から、情報を、集める。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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