定年後に、月数万円を稼ぐ道を、経験から探した課長の話
大きく稼ぐ必要は、なかった。小さな収入と、役割が、暮らしを、変えると、知った。
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食品メーカーの、営業課長、望月は、先輩の、送別会に、出た。
先輩は、定年を、迎えた。
挨拶は、立派だった。
だが、その後、先輩は、ぽつりと、言った。
「肩書きが、外れると、連絡が、来なくなるな」
望月は、ドキッと、した。
自分は、どうだろう。
家に、帰って、紙に、書いた。
仕事抜きで、会える人。
名前が、出てこなかった。
学生時代の、友人が、一人。
趣味の、釣り仲間が、一人。
たった、二人。
望月は、愕然とした。
毎日、数十人と、やり取りしている。
だが、仕事を、除くと、ほとんど、いなかった。
定年後、孤立する、可能性が、あった。
望月は、四つの、習慣を、決めた。
確認。仕事抜きで、会える人を、数える。
連絡。年に、二、三回、気軽に、連絡する。
参加。趣味や地域の、集まりに、月に一回。
家族。配偶者と、話す時間を、持つ。
まず、学生時代の、友人に、連絡した。
「久しぶり。元気か」
返事は、すぐに、来た。
「元気だよ。今度、飲まないか」
釣り仲間とは、月に一回、会う約束を、した。
地域の、釣りクラブにも、参加した。
最初は、緊張した。
肩書きの、話は、しなかった。
自慢話も、しなかった。
釣れた魚の、話だけで、盛り上がった。
一年後、仕事抜きで、会える人は、八人に、増えた。
数が、問題では、ない。
何人か、気軽に、連絡できる、相手が、いる。
その、安心感が、大きかった。
望月は、手帳に、書いた。
仕事抜きの、つながりを、数える。
その下に、足した。
小さな約束で、続ける。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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