情報システム課長が、「いつもの警報」を、今日は確認した話
何度も鳴って、何も起きなかった警報だった。今日だけ、見に行くことにした。
読むStory
製造業の、課長、坂口は、月に、二冊、本を、読んでいた。
ビジネス書。心理学の本。
読んだ、直後は、分かった気に、なる。
ただ、一か月後、内容を、聞かれると、何も、答えられない。
部下に、聞かれた。
「課長、前に、言っていた、アンカリングって、何でしたっけ」
坂口は、言葉に、詰まった。
読んだはずだった。
その夜、先輩の言葉を、思い出した。
人に、教えると、定着する。
坂口は、翌週、部下たちに、言った。
「月に一回、昼休みに、十五分、勉強会を、やりたい。参加は、自由」
三人が、手を、挙げた。
初回の、テーマは、アンカリング。
資料は、一枚。
要点三つ。例、一つ。
坂口は、自分の、言葉で、説明し始めて、途中で、詰まった。
「ええと、最初に出た数字が、判断を、引っ張る。それは、分かるが、対策は、何だったか」
部下の、松井が、聞いた。
「先に、自分で、数字を、書く、でしたか」
坂口は、本を、開いて、確認した。
自分の、理解に、抜けが、あった。
宿題として、次回までに、調べた。
二回目の、勉強会で、補足した。
三回目からは、持ち回りに、した。
部下が、自分の、読んだ本を、紹介する。
会議の、質も、少し、変わった。
見積もりの、場面で、松井が、言った。
「最初の数字は、置いて、各自、書いてから、見せ合いましょう」
手帳に、書いた。
教えると、自分の、理解の、抜けが、見える。
その下に、足した。
勉強会は、十五分で、足りる。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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