情報システム課長が、「いつもの警報」を、今日は確認した話
何度も鳴って、何も起きなかった警報だった。今日だけ、見に行くことにした。
読むStory
信用金庫の、支店長、長谷川は、十年、思っていた。
時間が、空いたら、学び直そう。
でも、時間は、空かなかった。
接待。会議。家庭の、用事。
気づけば、五十二歳に、なっていた。
ある日、若手の、行員が、言った。
「支店長、データ分析の、勉強、始めたんです。朝の、三十分だけ」
長谷川は、はっとした。
その夜、長谷川は、紙に、書いた。
目的を、一文で。
「半年後に、支店の、顧客データを、自分で、集計できる」
次に、時間。
朝、七時半から、八時まで。
週に、三回。
月、水、金。
カレンダーに、予定として、入れた。
教材は、薄い本を、一冊、選んだ。
初日は、三ページで、眠くなった。
二日目は、五ページ。
三日目は、一章を、終えた。
小さな目標も、決めた。
今週、一章。
丸を、つけた。
二か月目に、休んだ週が、あった。
出張が、続いた。
長谷川は、自分を、責めなかった。
翌週、また、戻った。
六か月後、本を、読み終えた。
自分の、支店の、データで、簡単な、集計を、した。
結果を、朝礼で、話した。
行員が、驚いた顔で、頷いた。
手帳に、書いた。
空く時間は、来ない。置く。
その下に、足した。
休んだ週は、責めずに、戻る。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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