定年後に、月数万円を稼ぐ道を、経験から探した課長の話
大きく稼ぐ必要は、なかった。小さな収入と、役割が、暮らしを、変えると、知った。
読むStory
食品卸会社の、営業部課長、安藤は、五十八歳に、なっていた。
二年後、役職定年を、迎える。
会社の、制度だった。
その日が、来ることは、知っていた。
だが、考えないように、していた。
ある日、同期が、役職を、外れた。
安藤は、その姿を、見て、現実を、感じた。
安藤は、四つを、確かめることに、した。
一つ目。制度。
人事に、聞いた。
役職定年は、六十歳。
その後は、専門職に、なる。
二つ目。収入。
給与は、二割ほど、減る。
賞与も、変わる。
住宅ローンは、あと、三年。
三つ目。役割。
専門職は、何をするのか。
先に、役職を、離れた、先輩に、聞いた。
「部下は、いなくなる。現場の、案件を、担当する」
「やりがいは」
「後輩に、頼られれば、ある。そうでなければ、寂しい」
安藤は、考えた。
自分の強みは、何か。
四つ目。気持ち。
肩書きがなくなる、ことへの、向き合い方。
安藤は、家族にも、話した。
妻に、収入の変化を、伝えた。
「二割、減る。でも、ローンは、三年で、終わる」
妻は、頷いた。
「それなら、大丈夫よ。計画を、立てよう」
家計の、見直しも、始めた。
気持ちの、準備としては、やり残したことを、書いた。
若手の、育成。
大型案件の、完遂。
役職を、離れる、数年前から、少しずつ、手放す練習も、始めた。
部下に、判断を、任せる、場面を、増やした。
自分は、相談役に、回った。
安藤は、手帳に、書いた。
制度、収入、役割、気持ち。
その下に、足した。
離れた後は、支える立場で、力を、出す。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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