悩みのテーマ 期待と裏切り・期待のズレ

Story

手柄を横取りされた課長が、仕返しをせずに、記録と相談を選んだ話

建築設計事務所 設計課長・40代後半 人間関係

建築設計事務所の、設計課長、矢野は、役員会に、呼ばれた。

そこで、同僚の、課長、森が、発表していた。

「私の、チームで、考えた、提案です」

画面に、映っていたのは、矢野が、三か月、かけて、作った、設計案だった。

一部、言葉が、変えられていた。

矢野は、耳を、疑った。


会議の後、森は、笑って、言った。

「共同、という、ことで、いいだろう」

矢野は、何も、言えなかった。

怒りが、腹の中で、煮えた。

その夜、矢野は、森に、抗議する、メールを、書きかけた。

だが、送らなかった。

事実を、記録する。

そう、決めた。


矢野は、日付順に、書いた。

一月。設計案の、初回の、共有。メールの、履歴。

三月。クライアントと、打ち合わせ。議事録に、矢野の名前。

五月。森が、役員会で、自分の、チームの案として、発表。

メール、議事録、図面の、更新履歴を、保全した。

感情は、書かなかった。

事実だけを、並べた。


翌週、矢野は、直属の、部長に、相談した。

「事実を、確認して、ほしいのです」

資料を、見せた。

部長は、黙って、読んだ。

「これは、確認が、必要だ。人事にも、同席してもらおう」


人事を、交えた、面談で、森は、「共同のつもりだった」と、述べた。

記録を、見て、部長は、言った。

「役員会には、正しい、経緯を、伝え直す」

その後、矢野の名前は、設計案の、責任者として、明記された。

森とは、必要な連絡以外は、記録の残る、形で、行うことに、した。

矢野は、手帳に、書いた。

仕返しは、しない。

その下に、足した。

事実と、証拠を、固めて、相談する。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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