約束を破られたと思った課長が、相手の事情を聞いて、仕組みを直した話
連絡が来なかったのは、軽く見られたからではなかった。聞いてみると、別の事情が、あった。
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建築設計事務所の、設計課長、矢野は、役員会に、呼ばれた。
そこで、同僚の、課長、森が、発表していた。
「私の、チームで、考えた、提案です」
画面に、映っていたのは、矢野が、三か月、かけて、作った、設計案だった。
一部、言葉が、変えられていた。
矢野は、耳を、疑った。
会議の後、森は、笑って、言った。
「共同、という、ことで、いいだろう」
矢野は、何も、言えなかった。
怒りが、腹の中で、煮えた。
その夜、矢野は、森に、抗議する、メールを、書きかけた。
だが、送らなかった。
事実を、記録する。
そう、決めた。
矢野は、日付順に、書いた。
一月。設計案の、初回の、共有。メールの、履歴。
三月。クライアントと、打ち合わせ。議事録に、矢野の名前。
五月。森が、役員会で、自分の、チームの案として、発表。
メール、議事録、図面の、更新履歴を、保全した。
感情は、書かなかった。
事実だけを、並べた。
翌週、矢野は、直属の、部長に、相談した。
「事実を、確認して、ほしいのです」
資料を、見せた。
部長は、黙って、読んだ。
「これは、確認が、必要だ。人事にも、同席してもらおう」
人事を、交えた、面談で、森は、「共同のつもりだった」と、述べた。
記録を、見て、部長は、言った。
「役員会には、正しい、経緯を、伝え直す」
その後、矢野の名前は、設計案の、責任者として、明記された。
森とは、必要な連絡以外は、記録の残る、形で、行うことに、した。
矢野は、手帳に、書いた。
仕返しは、しない。
その下に、足した。
事実と、証拠を、固めて、相談する。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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人間関係の話を先に並べています。
連絡が来なかったのは、軽く見られたからではなかった。聞いてみると、別の事情が、あった。
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