悩みのテーマ 期待と裏切り・期待のズレ

Story

昇進の話がないと拗ねていた係長が、「言っていなかった期待」に気づいた話

食品卸会社 営業係長・30代後半 人間関係

食品卸会社の、営業係長、松井は、三年、係長のままだった。

同期の、一人が、先に、課長に、なった。

上司の、部長は、何も、言わない。

松井は、思った。

自分は、見捨てられた。

部長は、期待を、裏切った。

その夜、眠れなかった。


翌朝、松井は、ノートに、書き出した。

何が、つらいのか。

当然、こうなるはずだったと、思っていたことは、何か。

書いた。

自分は、部長から、昇進の話が、あると、思っていた。

部長は、自分の意欲を、知っていると、思っていた。

そこまで、書いて、手が止まった。

自分は、昇進したいと、部長に、言ったことが、あったか。


一度も、言っていなかった。

「頑張っていれば、見てくれる」と、思っていた。

期待は、自分の頭の中に、あっただけだった。

部長に、期待は、伝わっていない。

だから、裏切られた、わけではなかった。


翌週、松井は、面談の時間を、取った。

「部長。私は、課長を、目指したいと、考えています」

「そのために、必要なことを、教えてください」

部長は、目を、見開いた。

「そうか。君は、今の立場で、満足していると、思っていた」


部長は、続けた。

「課長に、必要なのは、後輩の、育成と、他部署との、調整だ。この半年で、二つ、経験してほしい」

松井は、メモを、取った。

道筋が、見えた。

帰り道、手帳に、書いた。

言っていない期待は、相手には、届いていない。

その下に、足した。

まず、自分が、言う。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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