悩みのテーマ 質問の方法(クローズド・オープン)

Story

意見が出尽くした会議を、課長が「はい」「いいえ」で締めた話

食品卸会社 企画課長・40代前半 キャリア

食品卸会社の、企画課長、井口は、会議の、進行に、悩んでいた。

意見は、活発に、出る。

だが、結論が、出ない。

「どう、思いますか」

「他に、意見は」

同じ質問を、繰り返し、時間が、過ぎた。

九十分、経っても、決まらない。


先輩に、相談した。

「広げる質問は、いつまでも、使うな。出尽くしたら、はい・いいえで、決めろ」

井口は、次の会議で、試した。

意見が、一通り、出た後、言った。

「ここから、決める段階に、入ります」

まず、前提を、確認した。

「予算は、今期内に、収める、という前提で、よいですか」

全員が、頷いた。


次に、案への、賛否を、聞いた。

「A案で、進めて、よいですか」

三人が、頷いた。

二人が、黙った。

井口は、沈黙を、賛成と、決めつけなかった。

「懸念が、ありそうですね。どうなれば、賛成できますか」

一人が、答えた。

「物流の、体制が、整うなら」


条件付きの、合意が、見えた。

井口は、聞いた。

「物流の、体制を、整える前提で、進めて、よいですか」

「はい」

最後に、確認した。

「決定は、A案を、物流体制の、整備を、条件に、進める。間違いないですか」

全員が、頷いた。

会議は、六十分で、終わった。


その後、井口は、決定の、担当と、期限を、確認して、会議を、締めた。

手帳に、書いた。

出尽くしたら、はい・いいえ。

その下に、足した。

沈黙を、賛成と、決めつけない。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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