悩みのテーマ 心理的安全性・積極的傾聴

Story

傾聴しているつもりで、部下の話を奪っていた課長の話

小売チェーン 店舗運営課長・40代前半 人間関係

小売チェーンの、店舗運営課長、森山は、聞き上手を、自認していた。

部下の、相談には、必ず、乗る。

話を、聞いて、すぐに、アドバイスをする。

「それなら、こうすれば、いいよ」

自分の、経験も、話した。

「私も、似たことが、あってね」

だが、部下の、表情は、冴えなかった。


ある日、部下の、小川が、言った。

「課長に、相談すると、課長の話を、聞くことが、多いです」

森山は、衝撃を、受けた。

自分は、聞いているつもりで、話を、奪っていた。

先輩から、傾聴の落とし穴を、教わった。

すぐ助言。自分語り。先回り。評価や批判。上の空。

森山は、五つとも、思い当たった。


次の、相談で、気をつけた。

小川が、話し始めた。

「新しいスタッフが、なかなか、育たなくて」

森山は、助言を、飲み込んだ。

「アドバイスが、ほしいですか。それとも、聞いてほしいですか」

小川は、少し、考えて、言った。

「今は、聞いてほしいです」

森山は、頷いた。

最後まで、聞くことに、した。


途中で、自分の経験を、話したくなった。

「私も」と、言いかけて、止めた。

一言で、戻した。

「それは、大変でしたね」

先回りも、しなかった。

結論を、決めつけずに、最後まで、聞いた。

小川は、三十分、話した。

話し終えて、言った。

「話して、整理できました」


森山は、自分の、話す量を、意識した。

半分を、超えたら、戻す。

最後に、聞いた。

「今日の話で、一番、大事なことは、何ですか」

「担当を、変えて、みます」

小川は、自分で、答えを、出した。

森山は、手帳に、書いた。

助言は、聞いてから。

その下に、足した。

自分の話す量が、半分を、超えたら、戻す。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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