悩みのテーマ 心理的安全性・積極的傾聴

Story

相づちを変えた課長に、部下の話が、倍に伸びた話

電機メーカー 開発課長・40代前半 人間関係

電機メーカーの、開発課長、松下は、部下との、面談が、いつも、短かった。

三分で、終わる。

「最近、どう」

「特に、ありません」

「そうか」

それで、終わり。

自分は、聞いているつもりだった。

だが、部下は、話さない。


ある日、同期の、課長に、言われた。

「君の相づち、同じ言葉ばかりだぞ」

松下は、気づいていなかった。

「うん、うん」を、連発していた。

先輩の、人事担当者が、教えてくれた。

相づちには、三種類ある。

承認。促し。共感。


次の面談で、松下は、変えた。

部下の、柏木が、言った。

「担当の案件が、三件、重なっています」

松下は、うなずきを、ゆっくり、深くした。

承認の、相づち。

「そうですか」

柏木は、続けた。

「優先順位が、決められなくて」

促しの、相づち。

「それで?」


柏木は、さらに、話した。

「他の人にも、頼れなくて」

松下は、共感の、相づちを、入れた。

「それは、大変でしたね」

柏木は、少し、目を、潤ませた。

「そう、なんです」

三分で、終わるはずの、面談が、二十分に、なった。

助言は、しなかった。

最後に、聞いた。

「私に、できることは、あるか」


面談の後、柏木が、言った。

「課長に、聞いてもらうと、整理できます」

松下は、手帳に、書いた。

承認、促し、共感。

その下に、足した。

うなずきは、ゆっくり、深く。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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