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Story

建材営業の課長が、商品説明の前に、五つの質問をした話

建材商社 営業課長・40代後半 人間関係

建材商社の、営業課長、大野は、商品説明が、うまかった。

製品の、特長。価格の、競争力。

訪問先で、席に着くと、すぐに、話し始める。

ただ、提案は、外れることが、多かった。

「いい商品ですが、うちの、今の課題とは、少し、違います」

そう、言われる。

部下の、三浦が、同行した日、言った。

「課長、相手の話を、聞く前に、説明を、始めていますね」


大野は、その日から、変えた。

訪問先で、最初に、五つの、質問を、した。

現状。「今、どのように、進めていますか」

困りごと。「その中で、手間や、不安は、ありますか」

影響。「それが、続くと、どうなりますか」

理想。「どうなれば、理想ですか」

決め方。「どなたが、いつまでに、決めますか」


ある工務店の、社長は、最初、短く、答えた。

質問を、続けるうちに、話が、深まった。

現場の、納期遅れが、増えている。

資材の、発注ミスが、原因。

続くと、顧客の、信頼を、失う。

理想は、発注の、手間を、半分にすること。

決めるのは、社長と、現場監督。

大野は、メモを、取り続けた。


提案書の、冒頭に、聞いた言葉を、そのまま、書いた。

「発注ミスで、納期遅れが、続き、顧客の信頼に、影響しているとのことでした」

社長は、読んで、言った。

「その通りだ。よく、聞いてくれた」

提案は、一度で、通った。


三か月後、大野の、受注率は、一割、上がった。

大野は、手帳に、書いた。

売る前に、聞く。

その下に、足した。

相手の言葉を、そのまま、提案に、使う。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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