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Story

機械メーカーの営業が、「高い」と言われて、値引きの前に理由を聞いた話

機械メーカー 営業課長・40代前半 人間関係

機械メーカーの、営業課長、杉本は、提案の場で、よく、言われた。

「高いですね」

そのたびに、杉本は、言っていた。

「では、少し、お安くします」

利益は、削れた。

それでも、受注は、決まらないことが、多かった。

上司の、森が、言った。

「値引きは、最後の手段だ。まず、理由を、聞け」


次の、商談。

担当者が、言った。

「高いですね」

杉本は、息を、整えた。

「そうですね。ご検討が、必要ですよね」

否定は、しなかった。

「どの点が、気になりますか」

担当者は、少し、考えてから、答えた。

「価格そのものというより、導入後の、維持費が、不安で」


杉本は、続けた。

「維持費が、明確になれば、前に、進められますか」

担当者は、頷いた。

「それなら、上に、説明しやすい」

本当の理由は、価格ではなく、維持費の、見通しだった。

杉本は、持ち帰った。

保守契約の、内容と、五年間の、総費用を、表に、まとめた。


次の、打ち合わせ。

杉本は、表を、見せた。

導入費と、維持費を、合わせた、五年の、総額。

現在の、機械の、維持費と、比べると、五年で、むしろ、安くなる。

担当者は、言った。

「これなら、決裁を、取れます」

最後に、杉本は、言った。

「では、来週の、水曜に、決裁の、結果を、伺っても、よろしいですか」

次の日付を、決めて、終えた。


一週間後、受注が、決まった。

値引きは、しなかった。

杉本は、手帳に、書いた。

高いは、断りではない。理由を聞く。

その下に、足した。

次の日付と、内容を、決めて、終える。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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