悩みのテーマ 話し方・説明のフレームワーク 関連 傾聴・質問・離職防止

Story

広告代理店の部長が、「なぜ」を「何が」に変えて、会話が変わった話

広告代理店 部長・50代前半 人間関係

広告代理店の部長、青木は、部下の、新井を、呼んだ。

「提案書が、遅れているな。なぜだ」

新井は、固まった。

「すみません」

「謝らなくていい。なぜ、遅れたのか、聞いているんだ」

「はい、あの」

新井は、言葉に、詰まった。

青木は、苛立った。

「どうして、答えられない」

新井は、うつむいた。


その夜、青木は、居酒屋で、同期の、土屋に、愚痴った。

「部下に、聞いても、答えない」

土屋は、グラスを、置いた。

「お前、聞き方が、怖いんだよ」

「怖い?」

「なぜ、どうして、が、続く。それは、責められている、ように、聞こえる」

青木は、黙った。

「責める気は、ない」

「分かってる。でも、相手には、伝わらない」

土屋は、言った。

「なぜ、を、何が、に変えてみろ」


翌日、青木は、新井を、呼んだ。

「提案書の、進み具合を、聞かせてくれ。手伝えることを、探したい」

理由を、先に、添えた。

新井の、肩が、少し、下がった。

「何が、遅れの、原因に、なっていますか」

一呼吸、置いて、待った。

新井は、少し、考えて、答えた。

「データの、取り直しが、必要になって」

青木は、驚いた。

初めて、ちゃんと、答えが、返ってきた。

「データの、取り直しか。いつまでに、できそうだ」

「明後日には」

「分かった。その間、他の作業を、減らそう」


面談のあと、新井が、言った。

「部長、今日は、話しやすかったです」

青木は、胸が、少し、痛んだ。

「今まで、すまなかったな」

「いえ」

その日から、青木は、質問を、変えた。

何が。どこで。いつから。

一回に、一つだけ。そして、待つ。

三か月後、部の空気が、変わった。

部下が、自分から、困りごとを、話しにきた。

青木は、手帳に、書いた。

なぜ、は、責める響きがある。何が、に、変える。

その下に、足した。

聞く理由を、先に、添える。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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