悩みのテーマ 質問の方法(クローズド・オープン)

Story

無口な部下に、課長が「はい」「いいえ」から話し始めた話

住宅設備メーカー 設計課長・40代前半 人間関係

住宅設備メーカーの、設計課長、山内は、新しく配属された、部下の、小山に、手を焼いていた。

小山は、無口だった。

面談で、聞いた。

「最近、どうだ。何でも、話して」

小山は、うつむいた。

「特に、ありません」

沈黙が、続いた。

山内は、焦って、さらに、言った。

「何かあるだろう。遠慮しなくていい」

小山は、さらに、固まった。


先輩に、相談した。

先輩は、言った。

「オープンな質問は、考える量が、多い。話すのが苦手な人には、負担だ」

「どうすれば」

「はい・いいえで、答えられる質問から、入れ」

山内は、次の面談で、試した。


「昨日は、よく眠れたか」

「はい」

「今の担当の仕事は、やりやすいか」

小山は、少し、迷って、答えた。

「……いえ、あまり」

山内は、そこで、止まった。

責めずに、続けた。

「そうか。困っていることは、人のこと、仕事の量、どちらに近い」

選択肢を、出した。

小山は、小さな声で、言った。

「仕事の、量、です」


山内は、五秒、待った。

小山は、続けた。

「一人で、三件、抱えていて。誰に、相談していいか、分からなくて」

話が、動き出した。

「今日、少し、時間を取って、整理しよう」

山内は、急かさなかった。

「今は、言いにくければ、また今度でも、いい」

小山は、首を、振った。

「今、話したいです」


三週間後、小山は、自分から、相談に来た。

「課長。今、少しだけ、いいですか」

山内は、手帳に、書いた。

入口は、はい・いいえ。

その下に、足した。

沈黙は、待つ。急かさない。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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