夕方の頭痛の原因は、目の疲れだった。課長が二十分ごとに窓を見た話
頭痛薬を、飲み続けていた。原因は、画面を、休みなく、見続けていたことだった。
読むStory
家電メーカーの、カスタマーサポート課長、中根は、強い、クレームの、電話を、受けた。
三十分、怒鳴られた。
電話を、切った後、手が、震えていた。
胸が、詰まっていた。
机の、上には、別の顧客からの、メールが、届いていた。
返信を、書き始めた。
だが、文章が、きつくなった。
「ご指摘の、件ですが、お客様の、使い方に、問題が」
中根は、手を、止めた。
これを、送ったら、また、クレームに、なる。
そばに、いた、先輩の、課長が、言った。
「呼吸を、してみろ」
「呼吸、ですか」
「四秒、吸って、六秒、吐く。五回」
中根は、背筋を、伸ばして、座った。
鼻から、四秒、吸った。
口から、六秒、ゆっくり、吐いた。
吐くことに、意識を、置いた。
肩の力を、抜いた。
五回、繰り返した。
胸の、詰まりが、少し、ほどけた。
手の、震えも、収まった。
中根は、書きかけの、メールを、見直した。
「ご指摘の、件ですが」
ここから、書き直した。
「ご不便を、おかけして、申し訳ございません。状況を、詳しく、お聞かせください」
穏やかな、文章に、なった。
その日から、中根は、強い電話の、後に、必ず、一分、呼吸を、した。
会議の前にも、した。
苦しくなったら、やめる、と、決めていた。
目を、閉じなくても、よい。
席で、できる。
一か月後、部下も、真似を、し始めた。
「電話の後は、呼吸」
チームの、合言葉に、なった。
中根は、手帳に、書いた。
感情が強い時は、まず、吐く。
その下に、足した。
四秒吸って、六秒吐く。五回。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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疲れの話を先に並べています。
頭痛薬を、飲み続けていた。原因は、画面を、休みなく、見続けていたことだった。
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