悩みのテーマ 話し方・説明のフレームワーク 関連 コールドリーディング・話術

Story

早口の部長が、結論の前に一拍置くだけで、会議の空気を変えた話

医療機器メーカー 開発部長・50代前半 人間関係

医療機器メーカーの、開発部長、大塚は、早口だった。

技術の説明を、一気に、話す。

熱意を、伝えたかった。

だが、会議で、いつも、言われた。

「結論は、何ですか」

大塚は、結論を、話していた。

ただ、他の言葉に、紛れていた。


部下の、北川が、遠慮がちに、言った。

「部長、録音して、聞いてみませんか」

大塚は、渋々、頷いた。

会議の録音を、再生した。

自分の声は、思ったより、はるかに、速かった。

句点がなく、息継ぎもない。

結論は、三分の位置で、通り過ぎていた。

大塚は、恥ずかしくなった。


翌週、大塚は、試した。

大事な言葉の前に、一拍、置く。

「来期の、開発方針は」

間を置く。

「二つです」

結論は、ゆっくり、はっきり、言った。

数字の前にも、間を置いた。

「コストは」

間。

「二割、下がります」


会議室の、空気が、変わった。

全員が、大塚を、見た。

聞き手が、聞いていることが、分かった。

営業部長が、後で、言った。

「今日の話は、頭に入ってきた」

大塚は、驚いた。

内容は、同じだった。

変わったのは、間だけだった。


大塚は、手帳に、書いた。

結論の前に、一拍。

その下に、足した。

間は、怖がらずに、長めに。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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