悩みのテーマ 不安・緊張・怒り・落ち込み・考えすぎ

Story

開発課長が、役員への発表の緊張を、最初の三十秒で超えた話

電子機器メーカー 開発課長・40代前半 疲れ

電子機器メーカーの、開発課長、石橋は、人前で、話すのが、苦手だった。

先月の、役員報告で、頭が、真っ白になった。

資料を、読み上げるだけで、終わった。

質問にも、答えられなかった。

来月、また、報告が、ある。

石橋は、胃が、重くなった。


先輩の、部長に、相談した。

「緊張は、消さなくて、いい。準備する、証拠だ」

部長は、続けた。

「最初の三十秒だけ、一字一句、決めておけ」

石橋は、その夜、書いた。

「本日は、新製品の、開発状況を、三点、ご報告します」

何十回も、声に出して、言った。


発表の、前日。

会議室に、早めに、入った。

立つ位置を、確かめ、画面を、映した。

当日の、直前。

廊下で、四秒吸って、六秒かけて、吐く。

三回。

ドアを、開けた。


「本日は、新製品の、開発状況を、三点、ご報告します」

声が、出た。

最初の三十秒を、言い切ると、あとは、流れた。

質問も、想定の、範囲だった。

石橋は、冒頭で、こう言った。

「緊張しています。ご容赦ください」

役員が、少し、笑った。


手帳に、書いた。

最初の三十秒を、固める。

その下に、足した。

緊張は、認めたほうが、楽になる。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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