動くべき問題と、待てばよい問題を、課長が三つの問いで切り分けた話
全部に、すぐ動こうとして、疲れていた。待っても、いいものがあると、知らなかった。
読むStory
金融機関の、支店長代理、倉田は、業績不振の、責任を、問われた。
異動の、辞令が、出た。
役職は、一つ、下がった。
倉田は、その知らせを、静かに、受け止めた。
だが、その夜から、眠れなくなった。
食欲も、落ちた。
数日で、立ち直ると、思っていた。
数日では、立ち直れなかった。
一か月が、過ぎた。
倉田は、自分に、言い聞かせた。
「早く、切り替えないと」
だが、焦るほど、苦しくなった。
妻が、言った。
「時間が、かかって、いいと、思う」
倉田は、その言葉に、少し、救われた。
大きな挫折は、数か月かかる。
そう、割り切ることに、した。
倉田は、支えを、分けて、持つことに、決めた。
体。朝の散歩を、三十分。睡眠と、食事を、崩さない。
人。昔の、同期で、同じ、経験をした、津田に、月一回、会う。
場。若い頃から、続けていた、地域の、少年野球の、手伝いを、再開した。
専門家。会社の、産業医に、相談した。
産業医は、言った。
「二週間以上、眠れない状態は、相談してよい目安です」
もっと早く、来ればよかった、と、思った。
役割も、考え直した。
支店長代理では、なくなった。
だが、後輩の、育成が、得意だった。
それは、立場が、変わっても、できる。
一年後、倉田は、新しい部署で、後輩の、指導役として、評価されていた。
少年野球でも、子どもたちに、慕われていた。
津田に、言った。
「あの時、あの順番で、よかった」
津田は、笑った。
「一年かかったな」
倉田は、手帳に、書いた。
大きな挫折は、時間がかかる。
その下に、足した。
支えは、複数持つ。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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疲れの話を先に並べています。
全部に、すぐ動こうとして、疲れていた。待っても、いいものがあると、知らなかった。
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