動くべき問題と、待てばよい問題を、課長が三つの問いで切り分けた話
全部に、すぐ動こうとして、疲れていた。待っても、いいものがあると、知らなかった。
読むStory
ホテル運営会社の、課長、角田は、毎晩、布団の中で、反省していた。
宿泊客の、一言。
同僚の、表情。
三か月前の、クレーム。
終わったことまで、思い出す。
眠りが、浅くなった。
朝は、疲れていた。
産業医に、言われた。
「気にしないことを、先に決めてみませんか」
五つの、基準を、聞いた。
他人の評価。過去の出来事。影響が小さいこと。変えられないこと。対処済みのこと。
角田は、ノートに、「気にしないリスト」を、作った。
宿泊客の、一言。
「少し、ぬるいお湯でした」
謝罪も、部屋の、再点検も、済ませた。
対処済み。
三か月前の、クレーム。
謝罪も、再発防止も、終わっている。
過去の、出来事。
同僚の、表情。
自分では、変えられない。
他人の、評価。
角田は、リストに、書いた。
その夜、また、同じことを、思い出しそうになった。
角田は、心の中で、言った。
「リストに、ある」
その、一言で、少し、気持ちが、切り替わった。
翌朝、軽かった。
産業医に、言われた。
「同じことを、三回以上、思い出すようなら、気にしない側に、振り分けて、いいです」
三か月後、角田は、リストを、見直した。
半分は、もう、頭に、浮かばなくなっていた。
残りは、まだ、気になる。
そのうち、二つは、本当に、直すべきだったと、気づいた。
予約の、確認メールの、遅れ。
それは、すぐ、直した。
角田は、手帳に、書いた。
気にしないことを、先に決める。
その下に、足した。
三か月後に、見直す。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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