動くべき問題と、待てばよい問題を、課長が三つの問いで切り分けた話
全部に、すぐ動こうとして、疲れていた。待っても、いいものがあると、知らなかった。
読むStory
電機メーカーの、開発課長、小林は、納期を、二週間、遅らせた。
顧客に、謝罪し、挽回策も、決めた。
だが、気持ちは、晴れなかった。
誰にも、話せなかった。
部下には、弱みを、見せられない。
上司には、報告済みだが、気持ちまでは、話せない。
家では、妻に、心配をかけたくない。
ある日、社食で、同期の、白石と、会った。
他部署の、課長だった。
「顔色が、悪いぞ」
小林は、一度、断ろうとした。
だが、気づくと、言っていた。
「少し、時間、あるか」
二人は、近くの、喫茶店に、入った。
小林は、決めていた。
事実から、話す。
「三週間前、納期を、二週間、遅らせた」
目的を、先に言った。
「聞いてほしいだけなんだ。助言は、要らない」
白石は、頷いた。
「分かった。聞こう」
小林は、十五分、話した。
何が、起きたか。
どう、感じたか。
白石は、遮らずに、聞いた。
話し終えると、小林の、肩の力が、抜けた。
白石は、言った。
「実は、俺も、去年、似た失敗を、した」
小林は、驚いた。
「あの時は、一か月、眠れなかった」
「どうやって、抜けた」
「一つだけ、再発防止を、決めたんだ。工程の、中間確認」
小林は、メモを、取った。
帰り道、小林は、思った。
話して、よかった。
白石に、礼を、言った。
「ありがとう。軽くなった」
白石は、笑った。
「また、聞くよ。俺の時も、頼む」
小林は、手帳に、書いた。
利害のない人に、事実から、話す。
その下に、足した。
最後に、次の一手を、一言。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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全部に、すぐ動こうとして、疲れていた。待っても、いいものがあると、知らなかった。
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