課長が匿名の三問で部下に聞いたら、「ため息」と書かれていた話
自分では、丁寧に、指示しているつもりだった。部下が書いたのは、課長の、ため息だった。
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印刷会社の、営業事務課長、川上は、メールの、宛先を、間違えた。
先月は、添付の、漏れ。
その前は、日付の、誤り。
そのたびに、「気をつけます」と、謝った。
だが、また、起きた。
先輩に、言われた。
「気をつけても、直らないミスは、チェックで、防げる」
川上は、過去、三か月の、ミスを、書き出した。
宛先の間違い、二回。
添付漏れ、三回。
日付の、誤り、二回。
数字の、取り違え、二回。
件名の、書き忘れ、一回。
十回、近くあった。
多い順に、五つを、選んだ。
作った、チェックリストは、これだった。
宛先は、合っているか。
添付は、入っているか。
日付は、資料と、一致しているか。
数字は、元の資料と、一致しているか。
件名は、書いたか。
五項目。
確認の場面は、送信ボタンを、押す前、と決めた。
最初の、一週間は、忘れた。
川上は、リストを、モニターの、縁に、付箋で、貼った。
メールを、送る前に、声に、出して、読んだ。
「宛先、添付、日付、数字、件名」
三十秒で、終わる。
一か月後、ミスは、ゼロだった。
三か月後、川上は、リストを、見直した。
宛先と、添付は、完全に、習慣に、なっていた。
だが、新しい、ミスが、出ていた。
署名の、古い電話番号。
川上は、「署名」を、足し、「件名」を、外した。
項目を、入れ替えた。
手帳に、書いた。
五項目以内で、作る。
その下に、足した。
三か月ごとに、入れ替える。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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