部下の大きなミスに、課長が「報告してくれて、ありがとう」から始めた話
最初の一言を、決めておいた。責める言葉は、出ずに済んだ。部下は、翌週、席に戻った。
読むStory
システム開発会社の、開発部長、梶原は、悩んでいた。
大きなトラブルが、起きる度に、後から、分かる。
「実は、二週間前に、気づいていたのですが」
そう、言う部下が、多かった。
小さな失敗の、うちに、報告してほしい。
だが、誰も、言わない。
梶原は、気づいた。
部下が、言わないのは、言いにくい空気が、あるからだ。
自分が、過去に、失敗を、厳しく、叱ったことも、ある。
梶原は、考えた。
自分が、先に、話そう。
月一回の、定例会の、十五分を、「失敗談の枠」に、した。
最初に、梶原が、話した。
状況。先月、新しい、顧客向けの、見積もりを、した。
失敗。工数の、見積もりを、甘くして、赤字に、なりかけた。
学び。次回から、工数に、二割の、余裕を、足す。
部下たちは、驚いた顔で、聞いていた。
部長でも、失敗するのか。
来月、課長の、一人が、手を挙げた。
「私も、一つ、あります」
テストの、手順を、飛ばして、不具合を、出した、話だった。
状況、失敗、学びの、順で、話した。
聞く側は、責めなかった。
「自分も、似た経験が、ある」
そう、言う者も、いた。
三か月後、梶原の、元に、小さな失敗の、報告が、増えた。
「今日、設定を、間違えました。すぐ、直しました」
そのたびに、梶原は、言った。
「報告してくれて、ありがとう」
大きなトラブルは、減った。
梶原は、共有ノートに、学びを、書き残した。
手帳に、書いた。
先に、自分が、話す。
その下に、足した。
責めない。広めない。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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キャリアの話を先に並べています。
最初の一言を、決めておいた。責める言葉は、出ずに済んだ。部下は、翌週、席に戻った。
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