悩みのテーマ 会議・報告・議事録 関連 目的・目標・やり取りのミス

Story

引っ越し会社の課長が、言った言わないの揉め事を、事実の記録で収めた話

引っ越し会社 課長・40代後半 人間関係

引っ越し会社の課長、竹内は、お客様からの、苦情の電話を、受けていた。

「ピアノを、運ぶと、言いました。作業員は、聞いていないと、言っています」

声は、怒りを、含んでいた。

竹内は、受話器を、握った。

営業の、三浦が、受けた見積もりに、ピアノの運搬は、含まれていなかった。

お客様は、口頭で、伝えたと、言った。

三浦は、聞いていないと、言った。


竹内は、まず、謝った。

「ご不便をおかけして、申し訳ありません。事実を、確認して、本日中に、ご連絡します」

電話を、切ってから、三浦を、呼んだ。

三浦は、青い顔を、していた。

「言いましたか、聞いていないんです」

竹内は、静かに、言った。

「誰が、言った、言わないは、いま、決めない。事実を、並べよう」


二人で、記録を、見返した。

見積もりの、依頼のメール。電話の、メモ。見積書。

メールには、ピアノの話は、なかった。電話の、メモにも、なかった。

ただ、三浦の、メモの、端に、小さく、「楽器?」と、書いてあった。

竹内は、それを、指さした。

「ここに、何か、書いてあるな」

三浦は、メモを、見た。

「確かに、書いてあります。何かの、話は、出たかもしれません」

竹内は、頷いた。


竹内は、お客様に、電話した。

「事実を、確認しました。見積もりの段階で、楽器の、お話があったかもしれませんが、運搬の内容として、確認できていませんでした。当社の、確認不足です」

お客様は、少し、黙った。

「影響は、ピアノを、運べないことです。専門の、業者を、手配できます。費用は、当社が、半分、負担します。明後日の、午前中に、運べます」

お客様は、長い、息を、吐いた。

「分かりました。それなら、お願いします」


その夜、竹内は、三浦と、再発防止を、考えた。

見積もりの前に、特殊な荷物を、確認する、チェックリストを、作った。ピアノ。大型の家電。美術品。

お客様に、渡す、確認書にも、同じ項目を、入れた。

翌週から、全営業が、使い始めた。

一か月後、荷物の、食い違いの苦情は、ゼロに、なった。

竹内は、手帳に、書いた。

言った、言わないは、決着しない。事実を、時系列に、並べる。

その下に、足した。

影響、修正、再発防止。この順番で。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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