悩みのテーマ 部下の育て方・指示の出し方 関連 仕組み化・数値化・意思決定

Story

飲食チェーンのエリアマネージャーが、「頑張っている」を数字に置き換えた話

飲食チェーン エリアマネージャー・40代前半 評価・給料

エリアマネージャーの浅井は、月次の面談で、店長の中村に、言った。

「中村さんは、よく、頑張っている」

中村は、少し、顔を、曇らせた。

「ありがとうございます。ただ、頑張っている、と言われても、何が、足りないのか」

浅井は、言葉に、詰まった。

何が足りないのか。何が足りているのか。

自分でも、言えなかった。


その夜、浅井は、五店の、資料を、広げた。

頑張っている、という印象は、確かに、あった。

だが、数字では、何も、見ていなかった。

ノートに、三つ、書いた。量、質、期限。

量。客数。仕込みの、手数。

質。クレームの件数。再来店の、声。

期限。発注の遅れ。シフトの提出日。


翌週、浅井は、中村に、言った。

「面談を、少し、変えたい。頑張りを、数字で見たい」

中村は、身構えた。

「数字で、ですか」

「責めるためじゃない。何を数えると、お店の状態が、分かるか。一緒に、決めたい」

中村は、少し、考えて、言った。

「私が、気になっているのは、ピークの、待ち時間です」

浅井は、メモを、取った。

「待ち時間を、数えますか」

「はい。それと、シフトの、提出の遅れも、気になります」

量は、客数。質は、ピークの待ち時間。期限は、シフトの提出日。

中村自身が、三つを、決めた。


一か月後、面談で、数字を、見た。

客数は、前月より、五パーセント、増えた。

ピークの待ち時間は、平均で、八分。目標は、七分だった。

シフトの、提出は、五回中、四回、期限内。

中村は、数字を、見て、言った。

「待ち時間が、まだ、長いですね」

「原因は?」

「昼の、仕込みが、間に合わない日があって」

浅井は、聞いた。

「仕込みの時間を、三十分、早めて、みるのは?」

中村は、頷いた。

「やってみます」


二か月後、待ち時間は、七分に、縮んだ。

浅井は、面談で、言った。

「待ち時間が、七分に、なった。仕込みを、早めた効果だ」

中村は、嬉しそうに、頷いた。

「数字で、言ってもらえると、やったことが、見えますね」

浅井は、手帳に、書いた。

頑張りを、否定しない。頑張りの結果を、数える。

その横に、小さく、足した。

数字は、本人と、決める。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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