悩みのテーマ 仕組み化・数値化・意思決定 関連 ルールを変える・システム導入・全体最適

Story

家具メーカーの営業課長と工場長が、ぶつかる指標を並べた話

家具メーカー 営業課長・40代前半 評価・給料

家具メーカーの、営業課長の、宮本は、受注のたびに、工場に、怒られた。

「また、短納期か。段取りが、また、変わるんだぞ」

工場長の、大野が、苦い顔で、言った。

宮本は、返した。

「お客様が、早く欲しいと言うんだ。取らないと、他社に、行く」

どちらも、正しかった。

二人は、毎月、同じことで、ぶつかっていた。


月末の、役員会で、社長が、数字を、見せた。

売上は、上がった。工場の、稼働率は、下がった。在庫は、増えた。

利益は、前年より、低かった。

「みんな、頑張っているのに、なぜ、利益が出ない」

誰も、答えられなかった。

宮本は、会議のあと、大野に、声を、かけた。

「一度、ゆっくり、話さないか」


翌日、二人は、会議室で、向き合った。

ホワイトボードに、それぞれの、指標を、書いた。

営業。売上。受注件数。

工場。稼働率。製造原価。

宮本が、言った。

「俺は、売上で、評価される」

大野が、言った。

「俺は、稼働率で、評価される」

二人は、ペンを、止めた。

売上を取るほど、短納期の注文が、増える。工場の稼働率が、下がる。在庫が、積み上がる。

指標が、ぶつかっていた。


その日の夕方、二人は、社長に、提案した。

「営業の指標に、納期の達成率を、足します。工場の指標に、在庫の回転を、足します」

社長は、身を、乗り出した。

「全体の、成果に、寄せる、ということか」

「はい。会社の、利益に、つながる指標です」

社長は、頷いた。

「三か月、試してくれ」


三か月後、数字が、動いた。

営業は、短納期の受注を、工場と相談して、減らした。工場は、段取りを、まとめられた。

稼働率は、少し、上がった。在庫は、減った。利益は、前期より、上がった。

月末の、役員会で、社長が、二人に、言った。

「よくやった」

大野が、宮本に、言った。

「前は、敵のように、思っていた」

宮本は、笑った。

「同じだよ。違う指標を、追っていただけだ」

宮本は、手帳に、書いた。

指標が、ぶつかると、人も、ぶつかる。

その下に、足した。

全体の成果に、寄せる。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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