悩みのテーマ 部下の育て方・指示の出し方 関連 ルールを変える・システム導入・全体最適

Story

建材卸会社の所長が、説明なしでルールを変えて、反発を受けた話

建材卸会社 所長・50代前半 人間関係

建材卸会社の所長、高田は、ある朝、発注の、新しい様式を、配った。

「今日から、この様式で、発注してください。旧様式は、使えません」

営業の、ベテラン、松本が、目を、見開いた。

「急に、言われても。お客様との、約束が、あります」

「決まったことだ」

高田は、そう言って、席を、立った。


三日後、発注の、ミスが、増えた。

新しい様式に、慣れない、営業が、記入を、間違えた。

事務の、女性が、困った顔で、言った。

「所長、新様式の、記入ミスが、多くて、確認が、増えています」

高田は、驚いた。

変更は、手戻りを、減らすための、ものだった。

実際は、増えていた。


その夜、高田は、考えた。

何が、いけなかったのか。

新しい様式自体は、正しかった。ただ、なぜ変えるのか。誰の仕事が、どう変わるのか。いつまでに、移るのか。

何も、伝えていなかった。

翌朝、高田は、全員を、集めた。

「先日の、変更について、説明が、足りなかった。すまない。あらためて、話したい」


高田は、三つを、順に、話した。

「理由。確認の手戻りが、月に、二十件、ありました。それを、減らすためです」

営業の、松本が、頷いた。

「影響。営業の、記入の項目が、三つ、増えます。ただ、事務の、確認の電話は、減ります」

「移行期間。今月末までは、旧様式も、受け付けます」

松本が、手を、挙げた。

「記入の、項目が、増えるのは、負担です。例を、用意してもらえませんか」

高田は、メモを、取った。

「記入例を、作る。明日、渡す」


翌日、記入例が、配られた。

記入ミスは、半分に、減った。

一か月後、高田は、全員に、聞いた。

「困っていることは」

営業の、若手が、言った。

「記入例が、あると、助かります。ただ、一か所、項目の名前が、分かりにくいです」

高田は、その場で、名前を、直した。


二か月後、手戻りは、月に、二十件から、八件に、減った。

松本が、後日、高田に、言った。

「最初から、あれを、言ってくれれば」

高田は、苦笑いした。

「そうだな。次から、そうする」

手帳に、書いた。

ルールを変えるときは、理由、影響、移行期間。

その下に、足した。

正しい変更は、伝え方で、決まる。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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