機械部品商社の課長が、高いシステムを入れても、残業が減らなかった話
画面は新しくなった。承認の紙は、そのまま残っていた。
読むStory
水産加工会社の工場長、松尾は、新人の、質問に、答えられなかった。
「どうして、朝礼のあとに、全員で、同じ書類に、サインするんですか」
松尾は、答えに、詰まった。
「前から、そうだからな」
新人は、頷いた。
だが、その目は、納得していなかった。
その夜、松尾は、考えた。
理由を、言えないルールが、他にも、あるのではないか。
翌日、昼休みに、主任たちを、集めた。
「付箋に、書いてほしい。うちの、昔からの決まりを。朝礼、会議、書類、確認。何でもいい」
三十分で、付箋が、五十枚、集まった。
松尾は、付箋を、壁に、貼った。
一枚ずつ、三つの問いを、かけた。
なぜ、あるのか。いつから、あるのか。今も、必要か。
朝礼の、サインは。
主任の、古株が、答えた。
「十年前に、ある取引先から、記録を求められたときに、始めたはずです」
「今は?」
「今は、求められていません」
松尾は、付箋に、書いた。
やめる。
三日かけて、五十枚を、三つに、分けた。
続ける、変える、やめる。
続けるのは、安全の確認や、衛生の記録。変えるのは、報告書の様式。やめるのは、十二個。
その中で、さらに、慎重に、四つを、選んだ。
朝礼の、サイン。週に一度の、全員会議。紙の、日報。重複した、確認。
安全に関わるものは、一つも、入れなかった。
一か月間、試験的に、四つを、やめた。
困った人が、いないか、確かめた。
一か月後、主任たちに、聞いた。
「困ったことは、あったか」
全員が、首を、振った。
松尾は、四つを、正式に、やめた。
主任の一人が、言った。
「朝が、少し、軽くなりました」
新人の、佐野が、後日、松尾に、言った。
「あのとき、前からそうだから、と言われて、ここは、そういう会社だと思いました。今は、変えていい会社だと、思います」
松尾は、少し、照れた。
手帳に、書いた。
昔からのルールは、理由を、問う。
その下に、足した。
安全に関わるものは、勝手に、やめない。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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時間の話を先に並べています。
画面は新しくなった。承認の紙は、そのまま残っていた。
読む注文は、増えた。利益は、残らなかった。漏れていたのは、一か所では、なかった。
読む調べるほど、迷いは増えた。三週間の遅れは、決めなかったことの、代金だった。
読むあの人にしか分からない仕事が、三つあった。退職の一か月前に、聞き取りを始めた。
読む全員が納得するまで、待つのをやめた。取り消せる範囲で、先に決めた。
読む会議が始まってから、考えていた。五分前に、三つだけ決めたら、言葉が出た。
読む全部を引き受けて、全部が遅れた。一覧にして、順番を上司に返した。
読む完成してから見せるのが、礼儀だと思っていた。直しが、いつも、大きかった。
読む悩みのテーマ