機械部品商社の課長が、高いシステムを入れても、残業が減らなかった話
画面は新しくなった。承認の紙は、そのまま残っていた。
読むStory
食品スーパーの店長、杉山は、売場の、レイアウトの、変更で、悩んでいた。
青果を、入口に、寄せるか。惣菜を、入口に、寄せるか。
売場の、主任たちは、意見が、割れていた。
「青果が、入口のほうが、いい」
「惣菜だ。客の、滞在時間が、短くなる」
会議は、二回、開いた。結論は、出なかった。
杉山は、全員が、納得するまで、待とうと、していた。
だが、待つほど、決まらなかった。
その夜、杉山は、紙に、三つ、書いた。
いつまでに、決めるか。誰が、決めるか。何を、基準にするか。
期限。来週の、金曜。
決める人。店長の、私。
基準。売上と、お客様の、動線の、二つ。
意見は、聞く。決めるのは、一人。
翌朝、杉山は、主任たちに、伝えた。
「来週の金曜に、私が、決める。基準は、売上と、動線。意見は、水曜までに、メモで、出してほしい」
主任たちは、頷いた。
水曜、五枚のメモが、集まった。
読むと、論点が、整理されていた。
青果を寄せる案は、動線が、長くなる。惣菜を寄せる案は、売上が、短期的に、上がる可能性。
杉山は、金曜の、夕方に、決めた。
「まず、惣菜を、入口に、寄せる。二週間、試す。その結果を、見て、必要なら、戻す」
取り消せる範囲で、決めた。
主任の、青果の、担当者が、少し、不満そうな、顔を、した。
「青果の案は、見送り、ですか」
「二週間後に、結果を見て、もう一度、判断する」
担当者は、頷いた。
二週間後、杉山は、数字を、見た。
惣菜の、売上は、一割、上がった。ただ、青果の、売上は、わずかに、下がっていた。
杉山は、主任たちを、集めた。
「結果を、見ると、惣菜は、増えた。青果は、減った。青果の陳列を、少し、手前に、出して、もう一度、見てみよう」
青果の主任が、身を、乗り出した。
「手前に、出す。それなら、できます」
一か月後、売場の、売上は、安定した。
杉山は、主任たちに、言った。
「全員が、納得するまで、待たないと、決めた。決めて、動いて、直せばいい」
青果の主任が、言った。
「最初に、決めてもらって、よかったです。直す話が、できる」
杉山は、手帳に、書いた。
期限。決める人。基準。
その下に、足した。
決める。動く。直す。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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