計測器メーカーの営業課長が、一社に力を寄せて、横へ広げた話
十社に、薄く通って、一社も、決まらなかった。一社に、三か月、寄せたら、道が、開けた。
読むStory
検査会社の、課長、野田は、顧客に、よく、言った。
「大丈夫です。間に合います」
実際は、三回に、一回、遅れた。
顧客の、担当者は、少しずつ、疑いの、目を、向け始めた。
ある日、上司に、言われた。
「野田くんの、大丈夫は、どれくらい、大丈夫なのかな」
野田は、返事が、できなかった。
その夜、野田は、手帳に、書いた。
過去半年の、約束。
十五件。期日どおり、十件。遅れ、五件。
自分では、ほとんど、間に合っていると、思っていた。
実際は、六割と、七割の、間だった。
自信が、現実より、大きかった。
翌週から、野田は、言い方を、変えた。
「この期日で、間に合う確率は、七割です。残りの、三割は、検査機器の、故障が、起きた場合です」
顧客は、驚いた。
「確率で、言ってくれるのは、初めてです」
「では、三割の、リスクを、下げるには、どうすれば、いいですか」
野田は、答えた。
「予備の、機器を、手配します。確率は、九割に、上がります」
顧客は、頷いた。
野田は、予測と、結果を、表に、残し始めた。
九割と言った、約束が、実際は、七割だった。
自分の癖が、数で、見えた。
事前に、「失敗した、としたら、理由は、何か」を、書いた。
書くたびに、抜けが、見つかった。
半年後、遅れは、ほぼ、なくなった。
顧客からは、「野田さんの、数字は、信頼できる」と、言われた。
野田は、手帳に、書いた。
大丈夫は、確率で、言う。
その下に、足した。
外れた記録が、信用を、作る。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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キャリアの話を先に並べています。
十社に、薄く通って、一社も、決まらなかった。一社に、三か月、寄せたら、道が、開けた。
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