食品メーカーの課長が、大きな発注ミスのあと、四つの順番で動いた話
頭が真っ白になった。責める前に、事実を三行、書いた。
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歯科医院の事務長、岡田は、日曜の夜に、手帳を、開いた。
今週の予定は、びっしりだった。休みの日は、一日も、ない。
先月も、そうだった。その前も。
「休んでも、気が休まらなくて」
岡田は、看護師長の三浦に、こぼした。
「院長に、悪くて。皆が、働いているのに」
三浦は、少し、考えた。
「休みって、余った時間に、取るものだと、思ってませんか」
岡田は、頷いた。
「余ったら、取ろうと、思っています」
「余りませんよ。私の経験では、永遠に」
翌日、岡田は、カレンダーを、開いた。
月に一度、水曜の午後を、休みにした。先に、入れた。
その横に、一行、書いた。
理由。来月の、保険請求の繁忙期に、体を、戻しておくため。
不思議なことに、その一行が、あるだけで、少し、楽になった。
休みは、さぼりではなかった。繁忙期のための、段取りだった。
最初の水曜、岡田は、家で、スマホを、手に取りかけた。
仕事の連絡を、見ようとして、止めた。
緊急のときは、電話。それ以外は、見ない。自分で、決めていた。
三十分、何もしない時間を、作った。
ソファに座って、ただ、窓を、眺めた。
最初は、落ち着かなかった。十五分を、過ぎた頃、肩の力が、抜けた。
翌週の朝、岡田は、院長に、伝えた。
「第三水曜の午後は、休みを、いただきます。前日までに、請求の準備を、終わらせます」
院長は、あっさり、言った。
「いいですよ。ちゃんと、休んでください」
岡田は、拍子抜けした。
あれほど、悪いと思っていたのは、自分だけだった。
三か月後、保険請求の繁忙期が、来た。
岡田は、いつもより、頭が、はっきりしていた。
三浦が、言った。
「事務長、今月、元気ですね」
「休みを、仕事に、入れたんです」
三浦は、笑った。
「それ、最初から、仕事ですよ」
岡田は、手帳に、書き足した。
休みは、余りでは、ない。先に、取る。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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疲れの話を先に並べています。
頭が真っ白になった。責める前に、事実を三行、書いた。
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