情報システム課長が、「いつもの警報」を、今日は確認した話
何度も鳴って、何も起きなかった警報だった。今日だけ、見に行くことにした。
読むStory
ソフトウェア会社の、部長、河野は、貸し出しから戻った、部下の、永田に、聞いた。
「一か月、お疲れ様。何を、学んだ」
永田は、少し、考えた。
「いろいろ、経験は、できました。ただ、何が、身についたかと言われると」
言葉が、続かなかった。
河野は、頷いた。
同じ状況は、他の部下でも、何度も、あった。
他部署の、支援に、出る。業務を、こなす。戻る。
技術力は、上がっていない。
その夜、河野は、考えた。
仕組みを、作らないまま、人を、貸し出している。
学びを、持ち帰る、手順が、ない。
翌日、人事の、同期、大島に、相談した。
「貸し出しの、期間の、学びを、どう、残している」
大島は、首を、振った。
「残していない。やりっぱなしだ」
河野は、決めた。
次の、貸し出しから、四つの、仕組みを、入れる。
次に、貸し出される、部下は、吉田だった。
河野は、出発の、前に、聞いた。
「今回の、貸し出しで、身につけたいことを、一つ、決めよう」
吉田は、考えた。
「データ移行の、設計の考え方を、自分の言葉で、説明できるように、なりたいです」
「いい。それを、目標にしよう」
吉田は、週に一回、十分、記録を、書いた。
やったこと。分かったこと。次にやること。
河野は、それを、毎週、読んだ。
一か月後、吉田が、戻った。
十五分の、共有会を、開いた。
「データ移行の、設計は、まず、移行元の、データの、癖を、洗い出すことが、重要でした」
吉田は、図を、見せながら、説明した。
部の、メンバーが、質問した。
吉田は、答えられた。
説明することで、理解も、深まっていた。
河野は、続けた。
「次の、案件で、この方法を、使ってみよう」
二か月後、吉田は、自部署の、案件で、移行の、設計を、担当した。
学びが、そのまま、役に立った。
河野は、手帳に、書いた。
貸し出しは、仕事を、貸すだけでは、ない。学びを、持ち帰る、機会に、する。
その下に、足した。
事前にテーマ。週に一回の記録。終わりに共有。本籍で使う。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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