定年後に、月数万円を稼ぐ道を、経験から探した課長の話
大きく稼ぐ必要は、なかった。小さな収入と、役割が、暮らしを、変えると、知った。
読むStory
ITサービス会社の、開発課長、菊地は、部長から、追加の依頼を、受けた。
「来月の、リリースに、新機能を、もう一つ、入れてくれ」
すでに、チームは、残業続きだった。
菊地は、思わず、言った。
「無理です」
部長の、表情が、曇った。
「できない、ではなく、どうすれば、できるかを、考えてくれ」
菊地は、何も、言えなかった。
その夜、菊地は、先輩に、相談した。
先輩は、言った。
「無理です、は、対立になる。この条件なら、できます、は、相談になる」
「どう、言えば」
「現状を、見せる。条件を、示す。代案を、出す。優先順位を、選んでもらう」
菊地は、メモを、取った。
翌日、菊地は、表を、作った。
チーム五人の、今月の、工数。
すでに、百パーセントを、超えている。
部長に、見せた。
「現状は、この通りです」
部長は、表を、見つめた。
菊地は、続けた。
「新機能を、追加するなら、条件があります。リリースを、二週間、延ばすか、人員を、一人、加えるか」
さらに、代案を、出した。
「範囲を、絞れば、今月中に、できます。新機能の、基本部分だけ、先に、入れる、という形です」
そして、聞いた。
「A案は、期限の延長。B案は、範囲の縮小。どちらを、優先しますか」
部長は、少し、考えて、言った。
「B案で、いこう。残りは、次のリリースだ」
対立には、ならなかった。
菊地は、書面でも、残した。
メールで、確認した。
「B案で、進める。範囲と、期限は、これ」
後で、責められないために。
手帳に、書いた。
無理ですでなく、条件と代案。
その下に、足した。
優先順位は、上司に、選んでもらう。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
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