悩みのテーマ 部下の育て方・指示の出し方 関連 中間管理職・板挟み

Story

物流会社の課長が、責められた部下を、会議の後に、守り直した話

物流会社 課長・40代後半 人間関係

物流会社の課長、原田は、定例会議の、席で、凍りついていた。

部長が、部下の、中西を、強い声で、責めていた。

「誤配送が、先月、三件。何を、やっているんだ」

中西は、うつむいた。

原田は、口を、開こうと、した。

開けなかった。

会議は、そのまま、終わった。


会議室を、出た、中西は、何も、言わなかった。

原田は、声を、かけた。

「中西くん」

「大丈夫です」

そう言って、中西は、席に、戻った。

大丈夫では、ない、ことは、背中で、分かった。

原田は、自分に、腹が、立った。

目の前で、部下が、責められた。自分は、黙って、いた。


その夜、原田は、誤配送の、記録を、見直した。

三件のうち、二件は、住所の、登録ミス。入力したのは、営業所の、別の担当だった。

中西は、荷物を、受け取って、配達しただけ。

一件だけが、中西の、確認不足だった。

原田は、時系列を、一枚の、紙に、まとめた。

誰が、いつ、何をしたか。事実だけを、書いた。


翌朝、原田は、部長の、席へ、行った。

「昨日の、誤配送の、件で、補足させてください」

部長は、顔を、上げた。

「何だ」

「三件のうち、二件は、住所登録の、段階で、ミスがありました。中西が、直接、起こしたのは、一件です。私の、確認の、仕組みが、不十分でした」

部長は、紙を、見た。

「そうか。登録の、ミスなら、話が、違う」

「中西の、一件は、本人も、反省しています。今後は、配達前の、住所確認を、二人で、する仕組みを、入れます」

部長は、頷いた。

「分かった。それで、進めてくれ」


その足で、原田は、中西の、席へ、行った。

「昨日は、その場で、守れなくて、すまなかった」

中西は、驚いた。

「いえ」

「部長には、事実を、伝えた。二件は、登録のミスだった。君の、一件については、仕組みで、防ぐ」

中西の、目が、少し、赤くなった。

「ありがとうございます」

その後、住所確認の、二人体制が、始まった。

誤配送は、翌月、ゼロに、なった。

原田は、手帳に、書いた。

その場で、守れなくても、いい。あとで、事実を、持って、動く。

その下に、足した。

部下には、必ず、伝える。守ろうとしたことを。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。

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