物流センターの所長が、「気をつけよう」をやめて、点検表を作った話
注意喚起の貼り紙は、十枚あった。ミスは、減らなかった。
読むStory
製作所の、工場長、堤は、フラットな、組織を、目指していた。
役職を、減らし、意見を、言いやすい、雰囲気を、作った。
会議では、誰もが、自由に、話した。
その日も、新しい、製品の、立ち上げと、既存製品の、改善と、設備の、点検の、優先順位を、話し合っていた。
一時間、経った。
意見は、出た。
ただ、結論は、出なかった。
「もう少し、考えましょう」
誰かが、言って、会議は、終わった。
二週間後、同じ議題が、また、出た。
状況は、変わっていなかった。
堤は、気づいた。
優先順位を、決める人が、いない。
みんなが、意見を言う。
誰も、決める責任を、持たない。
その夜、堤は、副工場長の、岸田に、聞いた。
「フラットって、何だと思う」
岸田は、少し、考えて、答えた。
「意見を、言う自由は、全員に、あります。ただ、決める責任は、誰かが、持たないと」
堤は、黙った。
翌週、堤は、全員に、伝えた。
「優先順位の、最終決定者を、一人、決める。役職ではなく、役割として。最初は、私が、やる」
所員は、少し、驚いた。
「ただし、意見は、全員から聞く。週に一回、三十分、優先順位の場を、持つ」
堤は、紙に、三行、書いた。
優先は、今期の目的に、近い順。
新しい依頼は、入れ替えで、受ける。
迷ったら、決定者が、決める。
最初の、週の、場で、議題は、一つだった。
今週、やる仕事と、止める仕事。
所員の、意見を、聞いた。
堤は、全員の話を、聞いたうえで、決めた。
「今週は、新製品の、立ち上げを、優先する。設備の、点検は、来週に、回す。理由は、納期が、近いからだ」
誰も、反対しなかった。
理由が、あった。
一か月後、会議は、短くなった。
優先順位の、場は、三十分で、終わる。
堤は、手帳に、書いた。
フラットとは、決めない、ことではない。
その下に、足した。
意見は、全員から。決める責任は、一人に。
この物語はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは関係ありません。
Stories
時間の話を先に並べています。
注意喚起の貼り紙は、十枚あった。ミスは、減らなかった。
読むマーフィーの法則は、笑い話ではなかった。準備した人だけが、笑っていられた。
読む数字では、成果が小さかった。やめてみて、初めて、誰かの役に立っていたと、分かった。
読む原因は、十個あった。数えたら、効く原因は、二つだった。
読む機械が止まり、担当が休み、顧客から電話が来た。全部を、一度にやろうとしなかった。
読む全員に同じ時間を使っていた。数字を並べたら、時間の使い方が、逆だった。
読む最初に出た数字は、錨になる。錨を、外してから、数えなおした。
読む全員が、忙しいと、言っていた。本当に、忙しいのは、二人だけだった。
読む悩みのテーマ